荒尾市は、市民病院の医師や看護師を確保するため奨学金制度を新しく設ける。来春スタート予定で、関連条例案を31日開会の市議会に提案する。県によると、市町村独自に医学生への奨学金制度は山鹿市に次いで県内で2番目、看護学生対象は初めてという。
奨学金の対象は、医学部の学生、大学院生と看護学校などに通う学生。医学生は月額20万円で、看護学生は同5万円貸与する。
医学生は卒業後5年以内、看護学生は卒業後2年以内に市民病院に勤務し、勤務期間(月数)が奨学金を受けた期間の1・5倍に達した場合は返済を全額免除する。
市民病院は医師不足による患者減などで累積赤字42億円(08年度決算)を抱え、医師確保が最大の経営課題となっている。また看護師は「202人いるが、20人ほど不足」(同病院)状態という。【西東靖博】
毎日新聞 2009年8月26日 地方版