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【パリの屋根の下で】山口昌子 子供との面会拒否したら「誘拐」 (1/2ページ)

2009.8.26 06:03
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 知人のフランス人女性が、「これから2週間は独身生活」とうれしそうだ。離婚して数年になるが、10代の子供2人が父親とバカンスに出発し、2週間は独身というわけだ。元夫には新しい妻子がいるが、「娘は小さな妹ができたと喜んでいる」と彼女も満足そうだ。

 ふだんは別れて暮らしている父親が子供を車で迎えにきて、母親に見送られてバカンスに出発する光景がこの季節はよくみられる。フランスでは離婚後の親権が両親にある共同親権だからだ。面会を拒否したら、「誘拐罪」が成り立つ。

 日本の場合、親権は父母のどちらか一方にある。その結果、日本人女性と離婚したフランス人男性が母親と日本に帰国した子供と面会しようとしても容易にはできない。

 こうした問題を解消するため、いずれの親に対しても子供と面会する権利の保護を保証した「国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約」(約80カ国批准)があるが、日本は批准していないので、抵触しない。条約では、両親の合意がないまま、子供が一方の親に国境を越えて連れ去られた場合、子供が住んでいた、もしくは連れ去られた先の国や地域の当局は子供の居場所特定や話し合いによる解決を手助けする義務を負うとなっている。

 そこで生まれたのがフランスや米国、英国、カナダなどの父親による国際組織「SOSパパ」だ。フランスではバカンスを前に、「SOSパパ」のフランス人会員約20人がパリの日本大使館前でデモを行うなど、日仏関係の“懸案事項”になっている。

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