ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 岡山 > 記事です。

岡山

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

医療過誤:法廷外でも納得解決 岡山弁護士会、来月1日「ADR」発足 /岡山

 ◇時間と費用の短縮に

 医療過誤を巡る紛争解決の新しい手法として、岡山弁護士会は来月1日から裁判ではなく話し合いによる解決を目指す「医療ADR(裁判外紛争解決)」を始める。損害賠償請求訴訟が従来の解決手段だったが、訴訟の長期化や立証の困難さなどが指摘されていた。弁護士会の「医療仲裁センター岡山」は、「時間と費用を少なくして、対話による解決を目指したい」としている。【石戸諭】

 弁護士会によると、県内の医療過誤などの医療関連訴訟はここ数年、年間15件前後提訴されている。全国的には04年の1110件をピークに、年間900件弱の提訴がある。判決・和解までの期間は短縮傾向にあるが、それでも平均2年かかる。

 医療ADRでは、患者側(病院側)が同センターに仲裁を申し立てる。センターは争点の内容や、医学上の専門知識が必要かどうかなどで問題を振り分ける。医学上の争いがない場合は弁護士が仲介に入り、双方の協議による解決を目指す。医学的な知見が必要な場合は、あらかじめ登録している専門医(原則3人)を選び、客観的な立場から意見を聞く。双方の言い分と医学的な知識を踏まえ、和解を図る方針という。

 センターは解決までの期間を「争いがない場合は2カ月前後、争いがあっても半年以内をめどにしたい」としている。申し立て手数料は1万500円。

 制度の開始に合わせ、弁護士会は設立記念シンポジウムも企画している。弁護士、医師、医療事故の被害者らを交え、ADRのあり方を考える。29日午後2~5時、北区下石井の「ピュアリティまきび」で。入場無料。定員200人で先着順。

毎日新聞 2009年8月25日 地方版

岡山 アーカイブ一覧

 
郷土料理百選
地域体験イベント検索

おすすめ情報

注目ブランド