中津市と周辺6市町の住民ら24万人医療圏の中核・中津市民病院は、新設病院に「小児救急センター」を開設する。新病院は12年度にオープンするが、その目玉になりそうだ。19日開かれた同病院広域医療圏対策研究協議会(会長・新貝正勝中津市長)で、構想が明らかになった。
総務省の進める「定住自立圏」の先行実施団体に選ばれた中津市が、国の交付金を受け、研究協のメンバーである宇佐市や県境を越えた福岡県豊前市など7市町と協定を結び、奨励金を出し合って医師の報酬の一部を負担。地域で支え合うセンターを目指し、広域医療圏にある小児科医院(計7医療機関)が協力。福岡大も全面サポートし、医師を確保する。
小児救急センターは鉄骨平屋で約300平方メートル。本館とは別棟になる。重症、軽症にかかわらず夜間の診療を受け付ける。新型インフルエンザなど感染症にも対応する施設にしたいとしている。
来年度からセンターが本格稼働する12年度までは試行期間とし、02年から実施している小児科休日夜間診療体制で、今いる7人の担当医にどれくらいの負担がかかるのかなどを検証するという。
新病院は5階建て(延べ面積1万7500平方メートル)で250床。総合的な救急体制を整えた高度医療機関になる。【大漉実知朗】
毎日新聞 2009年8月24日 地方版