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八王子スーパー強殺:捜査員、月内にも中国へ 

95年7月、東京・八王子のスーパー強盗殺人事件の被害者。(左から)矢吹恵さん、前田寛美さん、稲垣則子さん
95年7月、東京・八王子のスーパー強盗殺人事件の被害者。(左から)矢吹恵さん、前田寛美さん、稲垣則子さん

 95年7月に東京都八王子市のスーパーで女子高生ら3人が射殺された強盗殺人事件で、警視庁は月内にも捜査員を中国に派遣し、「知人の男が関与した」と証言している日本人死刑囚の男(66)=覚せい剤所持の罪で中国で収監中=らを事情聴取する方針を固めた。警視庁は日中刑事共助条約に基づき、警察庁を通じて中国側に捜査員派遣の受け入れを要請していた。事件は殺人罪の公訴時効まで残り11カ月と迫っている。

 捜査関係者によると、中国当局から昨年、覚せい剤所持の罪で死刑が確定した日本人の男が「知人の男が八王子の事件に関与した」と証言しているとの情報が寄せられた。

 証言した日本人の男は、約30人のメンバーを率いて日本で資産家宅を狙った強盗を繰り返した日本人と中国人の混成強盗団のリーダーとされる。愛知県警などは、このうち二十数人を逮捕したが、男は02年11月に名古屋空港から中国に出国。その後、中国当局に覚せい剤を所持した容疑で逮捕され、07年8月に中国・大連市の遼寧省高級人民法院(高裁)で死刑が確定した。現在は大連市内の施設に収容されているとみられる。

 一方、事件に関与したと証言されたのは、同様に中国で覚せい剤所持の罪に問われ死刑が確定している40代の日本人の男。強盗団のメンバーだった中国人が関与したとの情報もある。警視庁は証言をしている男の事情聴取を踏まえて、40代の男らから事情を聴くとみられる。

 八王子の事件では、女子高生を緊縛した粘着テープから、被害者以外のDNAが検出されている。関与が指摘された人物と接触できれば、照合することも検討されている。【佐々木洋、古関俊樹、神澤龍二】

 【ことば】八王子スーパー強盗殺人事件

 95年7月30日午後9時15分ごろ、八王子市のスーパー「ナンペイ大和田店」2階事務所で、パートの稲垣則子さん(当時47歳)とアルバイトの都立高2年、前田寛美さん(同16歳)、私立高2年、矢吹恵さん(同17歳)の3人が拳銃で射殺された。店の金庫をこじ開けようとした跡があったが、売上金など約500万円は手つかずだった。拳銃は回転式のフィリピン製スカイヤーズ・ビンガム(38口径)とみられている。

毎日新聞 2009年8月18日 2時30分(最終更新 8月18日 10時40分)

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