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最終更新:2009年8月19日(水) 22時0分

アフガン大統領選、現職に挑む異色候補

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 アフガニスタンでは20日、大統領選挙の投票が行われます。選挙の妨害を宣言している武装勢力・タリバンがロケット砲や自爆攻撃などで攻勢を強め、緊張が高まっている首都カブールからの報告です。

 18日はロケット弾と爆弾テロによる攻撃を受けた首都カブールですが、19日朝も銀行にタリバン兵数名が押し入り、警察との銃撃戦に発展しています。また、南部のカンダハルでは爆弾によって、選挙スタッフ2人が命を落としています。

 20日に迫った大統領選挙では、組織力に勝る現職のカルザイ大統領の優勢が伝えられています。そのカルザイ大統領に挑む異色の候補を取材しました。

 「彼らの言うことを信じられますか?」(元計画相・バジャルドスト候補)

 日曜日に行われた有力候補者によるTV討論。注目を集めたのは、現職のカルザイ大統領のもとで大臣まで務めたバジャルドスト氏です。世界各国からの援助が集まる復興事業などをめぐり、賄賂が横行する腐敗した現状に反発して辞任しました。

 「計画相を辞職したのは、賄賂をもらいたくなかったからです。自分の給料は、貧しい人や孤児、未亡人など、無心に来る人たちに分け与えました」(元計画相・バジャルドスト候補)

 選挙事務所は粗末なテント。ポスターを大量に印刷する資金がなく、街頭で一枚一枚名刺を配ります。この“清貧さ”が評判となり、カルザイ氏の対抗馬に躍り出ました。

 「バジャルドスト氏に会いにきました。彼こそ大統領になるべきです」
 「彼は貧しい人たちの味方です。カルザイ大統領はこれまで貧しい人たちの面倒を見てこなかった」(支持者)

 政治家や軍閥の有力者など、一部の特権階級が復興マネーや賄賂で潤う一方、一般市民には仕事がありません。

 「私が大統領になったら有力者から土地を取り上げ、貧しい人々に分け与えます」(元計画相・バジャルドスト候補)

 汚職追放を掲げ支持を拡大するバジャルドスト氏の姿は、市民の間に広がる政治不信を映し出しています。

 選挙では有効投票の過半数を得られなければ、上位2人による決選投票が行われます。また、前回は7割にのぼった投票率ですが、タリバンが脅しを強めるなか、いったいどれだけの有権者が投票所に足を運ぶかも注目されます。(19日19:27)



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