大統領選挙を2日後に控えたアフガニスタンでは18日、首都・カブールの大統領府にロケット弾が着弾しました。武装勢力のタリバンは投票の妨害を宣言していて、有権者の間には不安が拡がっています。
ロケット弾は、大統領府と警察本部に着弾しました。武装勢力・タリバンの手は、首都のカブールにも着実に伸びてきています。
これまで何重もの検問所を設けて、首都カブールの警備を強化してきた治安当局ですが、射程が10キロを超えるロケット弾や迫撃砲については、事実上防ぎようがないことを露呈したかたちです。
武装勢力のタリバンはこれまでアフガニスタン国民に対し、選挙のボイコットを呼びかけるとともに、投票を妨害することを繰り返し警告していますが、死者7人を出した15日の自爆テロに続いて、首都の中枢である大統領府と警察本部に攻撃を仕掛けたことで、その言葉を行動で裏付けています。
前回の選挙では7割にのぼった投票率ですが、この5年間にタリバンは着実に息を吹き返し、治安は悪化する一方です。
経済の立て直し、汚職の一掃など数多くの争点を抱えた今回の選挙ですが、タリバンが脅しを強めるなかで、どれだけの有権者が投票所に足を運ぶかも大きな注目点です。(18日16:56)