不況しか知らない若者世代「おゆとり様」が日本の消費を変えるダイヤモンド・オンライン8月18日(火) 8時30分配信 / 経済 - 経済総合新学習指導要領によって、ゆとり教育が小・中学校に導入されたのが2002年度。その頃に中学生生活を送っていた層が次々に成人しているが、彼らは独自の行動様式を持っている。 ●異性よりも同性の友人を大切にする ●休日は自宅でパソコン・テレビ・DVD・ゲーム・音楽・読書などで過ごす ●一人遊びもけっこう好き ●貯蓄を重視する このように、いわゆる「巣ごもり」と呼ばれるウチ志向が強いことが特徴的だが、最近の草食系男子にも通じる淡白さも感じられる。 さらに興味深いのは、おゆとり様の母親は「Hanako」などで育ったバブル世代が多いこと。その薫陶を幼少時から受けてきた上、SPEEDやモーニング娘。などの影響もあって、早くからおしゃれな洋服に馴染み、今もファッションには敏感だ。買い物は、ネット通販ではなく店舗での直買いを好み、納得のいく商品をじっくり選ぶ。少ない予算で自分らしいスタイルでいたいと、注目するのは、やはりユニクロやZARAといったファストファッション・ブランド。他人と比較することなく、個性や自分らしさを重視する傾向が強いのだ。 その背景には、生まれた頃からパソコンや携帯があり、自室にこもって適度なコミュニケーションの距離を保つ「個化」の環境が整っていたことにも起因する。そんな“純粋培養”ともいえる快適な空間で育まれた感性が、独自の価値観を生んでいるようだ。またこの世代には、大手メディアの広告効果が低く、SNSやクチコミのほうがより有効であるといデータもあり、この世代を物語っているようで興味深い。 どこか脆弱なようでいて、貯蓄にせっせと励むなど、しっかり者の気質も持つ「おゆとり様」。今後の日本社会の消費スタイルを変えていくのか。その存在が、社会に何らかの影響をもたらすのか。今後も注目していきたいところだ。 (田島 薫) 【関連記事】 ・ なぜ今、「ガールズ消費」が注目されるのか?【保田隆明コラム】 ・ 高級ブランド品が最大70%オフ!日本上陸した「ギルト」安さの仕組み ・ 消費者物価の大幅下落は必至 デフレを招く「安売り戦国時代」 ・ 晩産・晩婚の30代以上の女性「晩嬢」が日本経済を牽引する? ・ 「なんちゃってSPA」では勝てない!お客を呼ぶ企業の“現場”はここが違う
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