2009-06-23 08:13:44

日本の軍事費10年で3.9倍増、加えて134の米軍基地と4万人超える米兵駐留

テーマ:憲法9条・平和の問題

 前の2つのエントリー「軍隊は国民を守らない、軍隊の存在が国民の安全を脅かす」 「「軍事には軍事で」じゃなく他国との対話と共存こそ必要 - 憲法9条は戦争ふせぐ最良の方法」 に、たくさんのご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。


 今回は、明治大学の山田朗教授の講演に関するところを、補足させていただきます。長時間の講演の中のほんの一部を、私が恣意的にまとめたため、不十分な内容になっていましたので、少し補足します。補足説明をしたいのは、以下のセンテンスです。(※それから、恐縮ですが、前提として山田教授の講演は、2006年1月に行われたものであること御了解ください)


 「大事なことは、アジアにおける軍拡の連鎖を断ち切る必要があるということです。意外に日本国内では意識されていませんが、日本の軍事力というのはアジア諸国の注目の的になっています。日本から見ると北朝鮮や中国の方がどんどん軍拡しているというふうに見えます。確かに軍拡しているのですが、もとはといえば、日本の軍拡が口実になっているのです。だいたい現在の自衛隊の軍事力は、専守防衛を目的にしているにしては巨大すぎます。為替レートの換算の仕方によって多少の変動はありますが、日本の防衛費5兆円弱というのは世界で2~4位にランクされます。しかも、冷戦後各国が防衛費を減らすなか、唯一日本だけは横ばい、もしくは増えているのです。加えてアメリカ軍がいますからそれが中国や北朝鮮の口実にもなっているのですが、こうした日本の軍事力の状況が、アジアにおける軍拡の非常に大きな要因になっているのです。」


 上記センテンスの「冷戦後各国が防衛費を減らすなか、唯一日本だけは横ばい、もしくは増えているのです」という部分ですが、直近のマスコミ報道を見ても、たとえば、『東京新聞』(6/9)の記事「中国軍事費/世界2位/08年849億ドル、10年で3倍増」で、「スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は8日、2009年版の年鑑を発表した。08年の中国の軍事費は前年比実質10%増の推定849億ドル(約8兆3千億円)で、前年から順位を1つ上げ、米国に次いで初めて世界第2位となったことを明らかにした。年鑑は、中国の軍事費がこの10年間で実質3倍に膨れ上がったと説明。経済成長に応じた伸びながらも、人件費増と兵器のハイテク化も、増加の要因だと分析した」と報道されています。


 それに、日本の軍事費はここ数年微減しているのも事実です。しかし、ここで山田教授が主張されているのは、下のグラフの話なのです。


       ▼日本の軍事費の推移(1950~2007年)

すくらむ-軍事費推移


 上のグラフにあるように、「冷戦後」、つまりソ連が崩壊した1991年以降の日本の軍事費は、「横ばい、もしくは増えている」トレンドにあります。


 そして、山田教授はその前段で、「日本から見ると北朝鮮や中国の方がどんどん軍拡しているというふうに見えます。確かに軍拡しているのですが、もとはといえば、日本の軍拡が口実になっているのです」と述べています。


 つまり、北朝鮮や中国が、どんどん軍拡していることは前提とした上で、その口実になっているのが、「冷戦後」に先進諸国は軍事費を減らすトレンドになったのだけれど、「唯一日本だけは横ばい、もしくは増えている」トレンドにあると、山田教授は指摘しているわけです。


 それと、前述したように、「中国軍事費/世界2位/08年849億ドル、10年で3倍増」という状況になっていて、中国は軍拡を進めているのですが、「もとはといえば、日本の軍拡が口実になっている」ことが重大な問題だと山田教授は指摘しているのです。たとえば、上のグラフを見てください。1970年の日本の軍事費は5,695億円で、1980年は2兆2,302億円と、日本の軍事費は10年で3.9倍増にもなっています。今回の中国の軍事費3倍増よりもさらに上をいっているわけです。


 加えて、日本はアメリカの「核の傘」のもとに、首都東京をはじめ全国各地に134の米軍基地が置かれ、その面積は東京23区の面積の1.6倍にも及び、4万人を超える米兵が駐留しているのです。(2008年8月現在)


 ですから、山田教授は、「もとはといえば、日本の軍拡が口実になっている」と指摘しているのです。
(byノックオン)

コメント

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1 ■あの・・

>上のグラフにあるように、「冷戦後」、つまりソ連が崩壊した1991年以降の日本の軍事費は、「横ばい、もしくは増えている」トレンドにあります。

 お示しになられたグラフ、きちんとご覧になられていますか?日本は90年代以降、ずっと「軍縮」しているんですが・・
 ここ数年の防衛予算の折衝でも防衛庁(現防衛省)と財務省が激しい争いを演じています。詳しくは以下のサイトをご参照下さい。
 ttp://plaza.rakuten.co.jp/obiekt/010000
 ttp://obiekt.seesaa.net/article/57349855.html
 もちろん「このサイトは意見が偏っている」、「こんなもの信用出来ない」と言った意見もお有りでしょう。しかしそれを主張するならば具体的に記述しなければ、単なる悪口の域を出ないものになってしまいます。
 私としては出来れば建設的な議論をしたいと思っていますので、お返事を期待しています。

2 ■無題

>専守防衛を目的にしているにしては巨大すぎます

この根拠は?
冷戦が終わったのは欧州だけです。アジアでは中国や北朝鮮など不安定な国が周辺国に脅威を与え続けています。

世界中に権益を持ち、世界平和の一端を担う日本の軍事費が巨額なのは、当然でしょう。


> 「もとはといえば、日本の軍拡が口実になっている」と指摘しているのです。

で、日本が軍拡を止めれば、中国も止めるという論拠はどこですか?

3 ■無題

日本が軍拡している?
日本はGDP費1%枠を守っていますよ?
GDPが増える分、軍事費が増えているだけで、
実質的な国力から見れば増えていません。
先進国など諸外国ではGDP費2~4%枠で
軍事費を使用しており、国費の比率で考えれば
日本より多くなりますよ?
日本はGDPが大きいから軍事費も多く見えるだけですよ。
あと日本の軍事費の6,7割近くが人件費ってわかってますか?
GDPが増えると人件費も増えます。

中国・北朝鮮をなんとかして養護してますけど、
決定的に無視してる点がありますね。
どちらも核兵器を持っています。
北朝鮮はともかく、特に中国は既に実戦配備済みで日本を射程におさめています。
この時点で戦力の差は決定的です。
日本が軍拡という前に中国の核兵器をなんとかするのが先でしょう。
ちなみに中国の核兵器は1962年に開発成功です。

どこかの市民団体と同じですね。
日本とアメリカには軍縮しろとかいうけど、
中国韓国北朝鮮には何も言わないどころか擁護しまくる。
中国韓国の艦船が日本に来た時に抗議活動しなかった団体もありますしね。

4 ■無題

アジアの軍拡は、明らかに中国と北朝鮮、そして韓国のせいです。

戦車の数を900台から600台、戦闘機や潜水艦の数も三分の二に減らそうとしている日本がどうして軍拡なのですか?

何をやっても日本の責任。凄い理論です。嫌いな人間に全責任を押しつける子供のようです。

5 ■無題

前のコメントにて、指摘がありましたが、以下の資料を見ていただいてもわかるとおり、我が国のGNP.GDP費は常に1%以下であり、防衛費が多いとはいえません。
経済力の違いによって、物価の違いがあり、購入できる装備の量にも違いが出るということを忘れないでください。

また、中国が発表している軍事費には、不透明な部分があり、中国の発表を鵜呑みにするのは危険だと考えます。


http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2008/2008/html/ks22b000.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E8%B2%BB#

なお、防衛白書に日本の置かれている状況が、記載されています。
WEB上では、無料で読むことも可能ですので、ぜひお勧めします。

6 ■無題

経済規模と国土面積から見れば、中国が過剰な軍拡してるとは思わない。
日本と米軍のこと考えると、中国の反応は当然かと。
日本は経済規模が大きくて国土面積は小さいわけだけど、
やっぱり米軍の存在が大きいんじゃないかなあ。
軍事の抑止力論で、国土面積の大きな中国側から
見ればそれなりの軍拡をぜざるをえないでしょ。
だからやっぱり軍拡の悪循環はよくないと思う。

7 ■無題

>日本の防衛費5兆円弱というのは世界で2~4位

自衛力は国富に比例すべきもの。空っぽの金庫なら厳重な鍵はいらない。世界2位の経済大国の日本の防衛費が世界2位だとしても妥当だし、人件費の違いも無視できない。だから、経済成長に比例したレベルでなら中国が軍拡することもやむを得ないと思っている。

>「冷戦後」に先進諸国は軍事費を減らすトレンドになったのだけれど、「唯一日本だけは横ばい、もしくは増えている

これはそもそも冷戦時の米ソ等の軍事費があまりに異常だったというのを考慮していないミスリード。

中国の軍拡の口実は日本の軍拡というソースが日本の一教授の講演というのもおかしな話。中国の要人の発言の中から探すべきでは。ただし、中国の要人の発言だとしても、敵地攻撃能力が著しく乏しい自衛隊は、他国の軍拡の口実足り得ない。

8 ■pagadさん

>経済規模と国土面積から見れば、中国が過剰な軍拡してるとは思わない。
>日本と米軍のこと考えると、中国の反応は当然かと。
>日本は経済規模が大きくて国土面積は小さいわけだけど、やっぱり米軍の存在が大きいんじゃないかなあ。
>軍事の抑止力論で、国土面積の大きな中国側から見ればそれなりの軍拡をぜざるをえないでしょ。
>だからやっぱり軍拡の悪循環はよくないと思う。

 日本と米軍(主に日本とグアム、韓国に駐留)を意識しているのならば、朝鮮半島や日本、グアムに近接した拠点に戦力を配置するのが通常ですが、人民解放軍は軍拡した戦力を主に台湾海峡や東南アジアとの国境付近に配備しています。
 そして表向きは「平和的解決」を謡いながら実際は国境付近での演習や示威行為を繰り返しており、軍事的な衝突が起こりかけた事すらあります。
 日米を意識しているにしては明らかに不自然な戦力配置(もちろん日本や韓国に対しても戦力を増強させていますが)、そして繰り返される演習や示威行為と、これでは侵略の意図を疑われない方がどうかしていると思いますよ。
 実際、中国がこうした行動に出始めてから台湾、ASEAN諸国、南半球のオーストラリアやニュージーランドまでが海軍力の増強(主に潜水艦の配備)に走っています。
 以上の理由から、中国の軍拡の理由として日米を持ち出すのは多少(かなり?)苦しいと思いますよ。

9 ■数字を出してしまうとフルボッコ

>たくさんのご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。

感謝ついでに応答も願いますね。
否定的意見があるのを認めるか、再反論するかは自由ですが、「そんな意見がありますね」だけで終わらせるのは反論不能と判断せざるを得ません。

今回のエントリーは軍事費に絞った再反論のようですが、名目の数字だけで語ることが大した意味を成さないのは、経済学で学ぶはずです。また公務員試験にも経済学は出題されますので、知らないとは言えないでしょう。

そろそろ諦めた方が良いと思いますけど、引き続き応答待ってます。

10 ■これはひどい

インドなんてパキスタンを理由にして中国に対抗するために核武装してると言うのに。中国さんは日本を口実に使って軍拡してるだけで目的は太平洋が欲しいからじゃないでしょうか。強襲揚陸艦も敵基地を攻撃する攻撃機爆撃機だって所有してない日本に対してそれだけの武装はいりますかね。ましてや空母なんてなぜ作ろうとするんでしょうか。
日本を貶め様としてるのではなく本気で言ってるのなら素直すぎますよ。素直なのが日本人のいいところですがね。外交ってのは握手してても足を踏んづけあってるもんです。

11 ■無題

 約五兆円を巨大と感じないのはおかしい。

 自衛隊の人件費が六割だとして、四割が純粋に兵器に使われているとすると、年間で二兆円だ。

 老人のための医療費が年間二千二百億削られて、何十万人という人が苦しめられているという点を見るならば、その約十倍の金額をムダに浪費していることになる。

 よく軍事は聖域だと主張する人がいるが、巨額だということがわかってもらえるだろうか。

 中国や韓国と比べると少ないとか、軍縮しているとかいう議論はためにする議論でしかない。

 中国が今すぐ攻めてくると思う人はたとへどんな軍国主義的で侵略的なことをいう人でもいない。

 中国が日本を核の射程にしているのと同様にアメリカも中国を核の射程に入れている。アメリカの核の傘の下にある以上、中国の核についてはとやかくいえないだろう。

 なぜ、軍事費を浪費と見えないのかを聞いてみたい。軍事費が役にたったことがあるか?まったくない。トビ主の資料を見ても十年で五十兆円の浪費をしている。これが巨額でないと感じる軍事費擁護派の感覚は到底普通の感覚とはいえないだろう。

 五十兆円あれば、いったいこの十年でどれだけのことができたろう。二千億あれば、大学までの学費は無料ですむ。二百五十分の一の金額だ。

 老人の医療費も無料にできる。約二兆円くらいだろう。二十五分の一くらいだ。生活保護も、母子加算も無くさなくてすむ。母子加算などは二百億円くらいだ。約二千五百分の一くらい。

 中小企業の支援も三倍化しても六千億くらい。百分の一くらいだ。

 当然それだけでれば、労働人口も増えるだろう。

 軍事費など、民間の漁船をまっぷたつにしたり、富士山に何千億円も火薬を打ち込むだけだろう。何兆円もの武器を倉庫に眠らせているだけだろう。あるいは、何十億という燃料費にムダに浪費するだけだろう。戦車や戦艦にいったいどれだけの燃料が必要か。ムダ以外のなにものでもない。

12 ■無題

>11
> 中国が今すぐ攻めてくると思う人はたとへどんな軍国主義的で侵略的なことをいう人でもいない。

将来はどうなんですか?
世界第二位の軍事費で、それもここ数年軍拡路線を進み、
近隣諸国と小競り合いを起こし、あまつさえ核武装している国が、
将来日本に対して軍事行動、あるいは軍事力を背景にした圧力を
かけてこない保障はあるのですか?

10~20年後、あなたのお子さん、あるいはお孫さんの世代に、
中国と軍事的な衝突が起きない保障はあるのですか?

>なぜ、軍事費を浪費と見えないのかを聞いてみたい。軍事費が役にたったことがあるか?

軍事力というのはいわば安全装置です。
安全装置は何か重大な事故が起きない限り、その真価を発揮することはありません。
事故が起きていない間は、はっきり言って無駄ですが、
だからと言って安全装置の価値がないとは言えません。
わかりにくかったら、生命保険や火災保険を考えて下さい。
それとも、保険は何の役にも立ちませんか?

13 ■>龍さんへ(1)

>老人のための医療費が年間二千二百億削られて、何十万人という人が苦しめられているという点を見るならば、その約十倍の金額をムダに浪費していることになる。

 軍事予算は「無駄で済むに超した事は無い」類の予算ですからね。(強いて言えば保険の掛け金に近い)他の予算と比較すれば無駄が多いのは認めますが、兵器開発で得られた技術を民間に転用している例もありますから、(形状記憶合金やインターネット等)まるきり無駄と言い切るのはどうかと考えますよ。

>よく軍事は聖域だと主張する人がいるが、巨額だということがわかってもらえるだろうか。

 社会保障費や公共事業費と比較すれば少額ですが。(予算の性質が違う以上、単純比較はあまり好ましくは無いと付け加えておきますが)

>中国や韓国と比べると少ないとか、軍縮しているとかいう議論はためにする議論でしかない。

 上記の国が地球の裏側ならそうなのですが、不幸にもどちらも日本の隣国で日本を敵視しています。(最近は多少マシになりましたが)

>中国が今すぐ攻めてくると思う人はたとへどんな軍国主義的で侵略的なことをいう人でもいない。

 「明日」攻めて来ると言う人なら確かに居ません。「近い将来、侵略を始める可能性が高い」と言うのが多くの方の予測だったと記憶していますが。

>中国が日本を核の射程にしているのと同様にアメリカも中国を核の射程に入れている。アメリカの核の傘の下にある以上、中国の核についてはとやかくいえないだろう。

 これはその通りだと思います。ただ、黙って死ぬ訳にもいかない為、現在MD(ミサイル防衛)をしているわけです。(中国がこれに反発しているのも手持ちの核を無効にされる可能性がある為です)

14 ■>龍さんへ(2)

>なぜ、軍事費を浪費と見えないのかを聞いてみたい。軍事費が役にたったことがあるか?まったくない。トビ主の資料を見ても十年で五十兆円の浪費をしている。これが巨額でないと感じる軍事費擁護派の感覚は到底普通の感覚とはいえないだろう。
>五十兆円あれば、いったいこの十年でどれだけのことができたろう。二千億あれば、大学までの学費は無料ですむ。二百五十分の一の金額だ。
>老人の医療費も無料にできる。約二兆円くらいだろう。二十五分の一くらいだ。生活保護も、母子加算も無くさなくてすむ。母子加算などは二百億円くらいだ。約二千五百分の一くらい。
>中小企業の支援も三倍化しても六千億くらい。百分の一くらいだ。
>当然それだけでれば、労働人口も増えるだろう。

 先の投稿で述べましたが、予算の性質が異なる以上、あまり同列視して語るのはどうかと思います。

>軍事費など、民間の漁船をまっぷたつにしたり、富士山に何千億円も火薬を打ち込むだけだろう。何兆円もの武器を倉庫に眠らせているだけだろう。あるいは、何十億という燃料費にムダに浪費するだけだろう。戦車や戦艦にいったいどれだけの燃料が必要か。ムダ以外のなにものでもない。

誠に申し訳ありませんが、その台詞は中国や北朝鮮に言って頂けませんか。彼らは龍さんのご高説を弁えず、軍事費の浪費とそれに伴う軍備の拡張という愚行を現在進行形で行い、こちらからの対話にも耳を貸す気配はありません。(あっても「互いに縮小しよう」と言いながら「自分だけ密かに」増強したりしています)
 海自の衝突事故はあってはならない事ですが、責任者も処分され、再発防止策も打たれています。(信頼回復できるかどうかはその後の結果で判断するしかありませんが)
 後、富士の火力演習は自衛隊の国民への装備と訓練内容の公開目的で行われています。(後、数千億円も弾を撃ち込めません。緊縮財政のおかげで自衛隊は割と貧乏なんです)
 「約束」や「信頼」はお互いが履行して意味を持つものです。片方があからさまに愚行を繰り返している事には目と耳を噤み、それに備えているもう片方だけを「愚行」と非難するのはどう考えても筋が通らないやり方だと思いますよ。

15 ■無題

文中で幾度と無く
「まず最初に日本が軍事費を高騰させたのが悪い。
 日本が口火を切ったから悪いのだ」
という風に主張なさっておりますが、
それに追随してしまったのでは他国も同罪なのではないでしょうか?
世の中には「喧嘩両成敗」という言葉がございまして、
愚行に対し愚行で応えた場合には双方共に裁かれるべきであるわけです。
しかしどういうわけか日本の自称平和主義者の皆様方におかれましては、
「日本を悪」としておかねばならない風潮があるような気が致します。
違うのです。「両方等しく悪い」のです。
何故そう言えないのでしょうか。そう言うと何か都合の悪いことでもあるのでしょうか。

自称平和主義の皆様方は、やれ対話が必要だ、
やれ相互理解が必要だと仰っておきながら、
「まず悪いのは我々であり、対話の際もそれを土台とすべき」
とまず結論ありきでお話なさっておられるように見受けられます。
そのように最初から色眼鏡で物事を見ておられるのに、
果たして真に他国との相互理解や「対等な」対話など出来るのでしょうか?
それともやはり、「悪いのは我々なんだから対等である必要なんかない」
という考え方なのでしょうか。

16 ■無題

 「日本の軍事費10年で3.9倍増」とは都合の良いタイトルですね。
 まず、当初予算の場合で日本の防衛費を比較。
・昭和45年度防衛費:5695億円
・昭和55年度防衛費:2兆0945億円
 は約3.7倍の伸びになります。結構な伸びですね。

 しかしながら、一般会計歳出全体から見ると、
・昭和45年度:7兆9497億円
・昭和55年度:38兆6001億円
 で、4.8倍です。
 国家歳出の成長に明らかに防衛費が追い付いておらず、このエントリで主張されている軍拡とは明らかに性格が異なります。

 また、当時は冷戦中の話であり、山田教授は冷戦後の軍拡について語っているにも関わらず、何故冷戦終結の10年前のデータを持ってくるのか、理解に苦しみます。
 「もとはといえば、日本の軍拡が口実になっている」という主張が正しいと仮定しても、明らかにこのデータの比較は恣意的で意味をなしません。

17 ■すくらむさんへ

こんばんは。お疲れ様です。

・・・どうやら私の思いは届かないようですね~^^;

 ところで・・
 今このブログは非常にいい流れになっていると思います。(憲法問題に関してですが)
この国の将来を考えて国民の皆さんが大いに議論を交わしている。民主主義にかなっており、素晴らしいことだと思います。(当初、私のコメントは、毛沢東に粛清されるがごとく削除されると思ってました^^;)
 私は公務員ですが、一国民でもあるので議論に参加したいと思ってます。
 
 何人かの方がおっしゃられているとおり、すくらむさんも議論に参加なさってはいかがでしょうか?返信を待っている方もおられますし・・。
自分の意見を述べるのはいいのですが、それに対する意見や反論があった場合、それらに応対するのがせめてもの礼儀ではないでしょうか?(コメント数が多いと大変でしょうが、それはブログ主の宿命だと思います)


 あと、一つ提案があります。
記事を掲載する場合、産経新聞やそれらの論客といった「保守」の方々の意見も取り入れるべきだと思います。
それを踏まえたうえで、自分の立場を明確にして、反論なり意見なりを述べればいいのではないでしょうか。

「日中記者交換協定」というものがあります。(知らない方、これ重要です)
朝日や、毎日といった中国賞賛(共産主義賞賛)の記事しか載せない新聞や、それに付随する論客の意見ばかり引用するのは中立的でなく、まったくもって偏向そのものとしか感じざるを得ません。(職場に朝日新聞がありますが燃やしたいくらいです・・笑)
なので、貴殿の記事の内容は「共産国から流れてくるプロパガンダラジオ」のようであると、私は思います。(垂れ流しで一方的、という皮肉も込めています)

・・・労働組合がそんなことしちゃいかん、と何回もいってるんですけどねぇ。直らないようなので、貴殿ら得意の「要求」を突きつけていきましょうか^^

18 ■無題

非武装論者は軍事力は存在すること自体に意味があるということが理解できてない。だから実戦で使われなかったから無駄などという暴論が平気で言える。

自衛力は国家の独立を守るものであり、国家の独立を守るということは、国民の福祉を守ることにも繋がる。軍事費を福祉にまわしたって侵略を受ければ元の木阿弥。侵略側は被侵略側の福祉などにお金を使わない。

そして侵略を受けないためには自衛力が必要ということは、自衛できた国とできなかった国の歴史を見れば明らか。米英が受けたテロなど、自衛できなかった国が受けた受難とは比べるべくもない。

「中国や韓国と比べると少ないとか、軍縮している」というのがを議論のためにする議論というなら、そもそも10年で何倍だとか、横ばいトレンドだとかいうこのエントリもその性質は同様。さらに言えば使われなかったんだから軍備は無駄だったとか、その軍事費を削ればこれだけ福祉に使えるとか、不幸な事故を軍備不要の根拠にすることこそ、さらにひどい非武装論展開のための議論にしか見えない。

最後になるが、「軍備さえあれば安全」などとは微塵も思ってないので、的外れな批判はご遠慮いただきたい。

19 ■無題

日本の軍事費に関しては、
国産兵器の単価が高いというものもありますよ。
90式戦車など最初に生産されたときは、
アメリカのM1戦車の3倍ぐらいしてました。
日本は大量生産しないので、必然的に単価が高くなり、
見た目上の軍事費より実際の内容は薄くなってますよ。


>なぜ、軍事費を浪費と見えないのかを聞いてみたい。軍事費が役にたったことがあるか?まったくない

軍事費は抑止力として、つまりは保険として使うものですよ?
戦争が起きても起きなくても軍事費は無駄になってません。
物事の本質を理解していないいい例ですね。
その理屈は警察や消防で犯罪や火事が起きてないから、
警察消防の予算は無駄だから0にしろといってるのと
同じと気づいてますか?

>民間の漁船をまっぷたつにしたり
アメリカの原子力潜水艦がえひめ丸を沈めたこと言っているんでしょうが、
韓国の船は日本の漁船や海上保安庁の船を沈めてますよ?

>戦車や戦艦にいったいどれだけの燃料が必要か。

そしてあなたが軍事関連に疎いのはよくわかりました。
定番の「戦艦」という単語がある時点で。
戦艦は日本どころか世界中のどこの海軍にも存在してません。


ついでに言っておきますが、
私自身は今でも非武装中立派ですよ。
しかし現在の日本周辺の情勢では非武装中立など夢のまた夢。
中国の侵略の虫が収り、ロシア・韓国との領土問題などの、
難題がすべて解決してからの話です。
軍事を否定し、日本やアメリカを悪く言ってるばかりでなく、現実を見ましょう。
現実を無視し、理想だけ語って世界が平和になれば、誰も苦労はしません。

20 ■無題

> 軍事費が役にたったことがあるか?まったくない

「日本には、自衛隊や米軍がいたから攻め込めなかった」とは、ソ連軍が認めている事なんですが。

結局、日本を守ったのは、脳内お花畑の憲法9条原理主義者ではなく、自衛隊や米軍だったのです。現実を認めなさい。

21 ■みなさんへ

たくさんのコメントをありがとうございます。
みなさんのご意見を決してスルーして
いるわけではなく、私なりに応答の
エントリーをしているつもりですので
おつきあいいただければ幸いです。

↓国家は僕らをまもらない
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10286454998.html

22 ■下手な言い訳はやめてください

>私なりに応答のエントリーをしているつもりですのでおつきあいいただければ幸いです。

 私は統計の恣意的な引用に基づく偏った主張を国公一般の様な力ある組織の人間(それもアピール文書くような立場の)が、平然と行っていることを批判しているのです。「国家は僕らをまもらない」のエントリはまるで応答にもなっていません。

 「国家は僕らをまもらない」の中にある、
>憲法とは、国家=権力に制限を課して濫用を防ぎ、個人の自由を守る手段としての法であり~

 とありますが、これは自身に対する皮肉でしょうか? あなたがここでしていることは労働団体として影響力の高い団体の人間が、その地位を濫用して誤った風説を広めているとしか思えません。

 下手な言い訳をするぐらいなら、端から無視するとでも言ってください。貴方がたの言う「対話」とは、所詮誤魔化しの手段でしかないのですか?

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  • 記事概要:他の都合の悪いところは無視し、唯一出た応答がこの陳腐なミスリードのエントリー 日本の軍事費10年で3.9倍増、加えて134の米軍基地と4万人超える米兵駐留 今まで以上に突っ込みやすいせいか、コメント欄でも以前より具体的なレスを食らってます。ま、こういう人は話を聞か