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韓国暴力団:YAKUZAのまね 全国進出計画、摘発で幻に

 ◇指詰め、入れ墨、絶対服従

 【ソウル西脇真一】全国進出を目標に違法行為に手を染めていた韓国の暴力団が、このほどソウル地方警察庁に摘発された。組織拡大には「日本のやくざをまねするのがいい」と、組織を抜ける場合は「指詰め」などの規則を作ったり、構成員が般若など日本風の入れ墨を入れたりしていた。警察幹部は全国展開を狙った理由を「各地の傘下組織から上納金を取る日本の広域暴力団にあこがれたようだ」と、日本の組織暴力汚染の韓国への広がりに困惑している。

 調べでは、この暴力団はソウルの繁華街・梨泰院に本拠を置く2団体が合併し、昨年初めに発足。同年8月、ビルの立ち退き交渉に介入。警察は解決金6億ウォン(約4700万円)を不法入手したとして84人を暴力行為などの疑いで摘発した。

 韓国では地域ごとに独立した暴力団が活動するが、この暴力団は広域化を志向。各地の老舗暴力団幹部と親しくする一方、これを威光に最高幹部らが年に数回、地方行脚をして地元組織に顔を売り、支部設立などの機会を狙っていた。

 また、指詰めのほか「先輩には腰を直角に曲げてあいさつし、絶対服従」「地元では飲酒禁止」--などの綱領を制定。さらに「これからはインテリも必要だ」と、就職難の大学生までスカウトの対象とし「身長175センチ以上」「イケメンかどうか」などの採用基準まで設けていた。

 警察は、違法カジノなどの資金源を絶ち、壊滅に追い込む構えで、全国展開は夢に終わった格好。発足から日が浅いこともあり、幸い指詰めした構成員も出ていないという。

毎日新聞 2009年8月4日 東京夕刊

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