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銀行強装う詐欺急増

2009年08月01日

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被害者に渡された名刺=県警提供

◇カード詐欺5日で9件「口座使い犯罪」と

 「銀行協会」を名乗ってキャッシュカードをだまし取る詐欺事件が、県内で増えている。全国銀行協会(東京都)は「職員が暗証番号を聞いたり、カードを預かったりすることは一切ありません」と注意を呼びかけている。

  ◇  ◇

 「あなたの口座が、振り込め詐欺に使われていた」。7月31日午前9時15分ごろ、さいたま市桜区の無職の女性(66)宅に、県警の警察官を名乗る男から電話があった。「キャッシュカードを指紋認証に変更したほうがいい。銀行協会の者を伺わせます。暗証番号は何番ですか」

 約1時間後、ワイシャツ姿の若い男が訪ねてきた。渡された名刺には「埼玉県銀行協会」とあった。女性はキャッシュカード3枚と通帳を手渡したが、後で不審に思い同署に相談。約100万円が引き出されたことがわかった。

 また30日には西区内で、「埼玉県銀行協会 川崎正道」という名刺を持った男にキャッシュカードをだまし取られる被害が3件発生した。66歳、71歳、72歳の無職の女性3人の口座から計約200万円が引き出された。県銀行協会(さいたま市浦和区)は「川崎正道」という名前の職員はいないと話している。

 県警によると、27〜31日で他にも、警察官を名乗る電話の後に「銀行協会」を装った男が現れ、キャッシュカードなどをだまし取る事件が6件相次ぎ、計約1100万円の被害があった。同様の被害は、今年は4月まで5件だったが、7月31日までの5日間だけで9件が集中。相談件数は30日までの4日間で約130件に上った。県警は同一犯の可能性があるとみている。

 全国銀行協会は、ホームページなどで注意喚起をしている。県銀行協会も「当協会がご自宅にお伺いしてカードを受け取るということは、絶対にありません」と、注意を呼びかけている。

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