山陽小野田市の新病院建設計画をめぐり、厚狭地区の住民有志らが11日、建設場所を市中央部にするよう求める市民2742人が署名した要望書を白井博文市長に提出した。
提出したのは出合地区の大森弘文・地区自治会協議会長や中村勤・同社協会長らで「厚狭地区にできる民間施設は19床と規模が小さすぎる。現市民病院は厚狭から遠い。市の中心地点は地価が安価でもあり、ぜひ建設してほしい」と要望した。白井市長は「病院局や議会と相談する必要がある」と答えた。
市は08年、厚狭にあった旧山陽市民病院を老朽化を理由に廃院。一方で老朽化の著しい山陽小野田市民病院(旧小野田市民病院)の将来の方向性を定める「新病院建設構想検討委員会」(委員長=砂川功・小野田市医師会長)を設置した。ところが、同委は中間答申で「用地代を除く約60億円規模の新病院の建設が望ましい」としながら建設場所には触れなかった。
このため、出合地区住民らは「市は財政的に用地代のねん出は無理で、答申は現在地での改築の意味を含んだ内容」として署名運動を行っていた。【後藤俊介】
〔山口版〕
毎日新聞 2009年8月12日 地方版