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鳩山代表、非核三原則の見直し二転三転 党内に困惑も(1/2ページ)

2009年8月11日0時55分

図:鳩山代表、非核三原則で揺れる発言拡大鳩山代表、非核三原則で揺れる発言

 非核三原則について、民主党の鳩山代表が発言を二転三転させている。これまで慎重だった三原則の法制化について「長崎原爆の日」の9日、一転して検討を表明。三原則の「見直し示唆」ともとれる発言をして以来のブレに、党内では困惑が広がる。

 「(非核三原則を)どうすれば守れるか。法制化というやり方もあると思う。今要望があったので、党としてしっかりと(法制化を)検討することを約束したい」

 鳩山氏は9日の長崎市での被爆者団体との懇談で、法制化の検討を表明。ただ4日の会見では「法律は変えられる危険性も逆に持つ」と慎重姿勢を見せたばかりだった。

 法制化は政権をとった場合の連立パートナーと見込む社民党が民主党に求めていた。社民党の福島党首は10日の記者会見で「働きかけてよかった。法制化にぜひ着手し、実現したい」と歓迎した。

 しかし、民主党側が社民党に配慮して事前に根回ししていた形跡はない。民主党の直嶋正行政調会長は10日、記者団に「何も聞いていない。代表に確認します」と語るのが精いっぱいだった。

 非核三原則をめぐる鳩山氏の発言は迷走した。先月14日に記者団から「核持ち込み密約」について問われると、「三原則が堅持される中で現実的対応がなされてきている。北朝鮮の問題も含め必要性があるからこそ、その方向で考えるべきだ」と答えた。

 これが見直しを示唆したものと受け取られ、翌日に鳩山氏は「非核三原則は今守られている。近い将来は破られることもない」と打ち消した。一方で「日米で大いに議論したほうがいい」と強調。発言のブレに批判が集まった。

 民主党内では、非核三原則についての議論は深まっていない。先月出した政策集には「核廃絶の先頭に立つ」という項目はあるものの、非核三原則や、岡田克也幹事長が情報公開に言及してきた日本への核持ち込み密約についての記述はない。それだけに幹部たちは、鳩山氏の発言に神経をとがらせざるを得ない。

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