球磨川流域12市町村でつくる「川辺川ダム建設促進協議会」の総会が10日、人吉市で開かれ、ダム反対を表明している相良村の徳田正臣村長が「『ダム促進』とする名称や目的の変更を求めたが継続協議となった。ダム促進の会には残れない」として離脱を表明した。
徳田村長は昨年8月にダム反対を表明。同じくダム反対の人吉市長、あさぎり、錦の両町長とともに、協議会の名称と目的を変更し、ダムを前提としない治水全般を協議する場にするよう求めてきた。協議会は7月の理事会で、名称変更などについて「継続協議」を決めた。
徳田村長は、総会で本年度の事業計画と予算が承認された後、挙手して離脱を表明。「将来的に名称と目的が変更されれば復帰したい」と語った。
協議会の柳詰恒雄会長(球磨村長)は閉会後、「正式な脱会には規約改正が必要。きょうは意見としてお聞きした。名称変更などは今後、協議していく」。人吉市の田中信孝市長は「協議会に残り、名称と目的変更を求めていく」と話した。
相良村は、矢上雅義前村長も07年に離脱を表明したが、同協議会は「保留」として脱会を認めなかった。
=2009/08/11付 西日本新聞朝刊=