2009年8月11日3時6分
録音内容は、検事が菅家さんに録音の承諾を得る場面から始まり、当初は2件の犯行を「自白」した部分があったが、最終的に2件とも否認しているという。
菅家さんが殺人などの罪で起訴された足利事件をめぐっては、菅家さんは一審の結審近くになって否認に転じ、控訴審の被告人質問で、自白に至った経緯について供述。任意の取り調べで警察官から、女児の肌着に残された体液とDNA型が一致したとする鑑定結果をもとに「科学的証拠が挙がっている」と迫られ、うその内容を自白したと訴えた。だが、一、二審判決はともに自白の内容が「信用できる」とし、DNA型鑑定結果とともに、有罪認定の根拠とし、00年に最高裁で有罪判決が確定していた。
だが、再審請求審でDNA型再鑑定が行われ、今年5月に「一致しない」とする結果が出たことから、東京高検は6月4日、刑の執行を停止する手続きをとり、菅家さんは服役していた千葉刑務所から釈放された。最高検は同月10日、事実上の菅家さんの「無罪」を認め、謝罪した。