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ウイグル暴動:議長親族が手紙?…被害者に 新華社報道

 【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)鈴木玲子】新華社通信は3日、中国新疆ウイグル自治区ウルムチで起きた大規模暴動について、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長の親族が、暴動の被害者あてに書いたとする「手紙」との内容を報じた。親族が自由意思で書いたものかどうかははっきりしない。

 中国内にいる議長の息子と娘、弟の3人の連名で、「多くの事実が証明する通り、暴動は母ラビアが率いる世界ウイグル会議と中国内の一部の分裂主義者が実行した。彼らは罰を受けなければならない」と非難。発生6時間前に議長から電話があり、大きな事件が起こると告げられたとし、「すべてのウイグル族は母の言葉を信用してはならない」と呼びかける内容だ。

 中国政府は暴動発生以来、議長と同会議が計画的に策謀したとして非難している。5日で事件から1カ月を迎えるのを前に、国営通信を通じて「手紙」を報じたのは、拘束者が相次ぐ中で不満がくすぶるウイグル族の動きを警戒している表れとみられる。

 また3日付の中国英字紙チャイナ・デーリー(電子版)によると、中国政府は今年、新疆ウイグル自治区に8億3000万元(約115億円)を投入し、中国語とウイグル語を教える465の幼稚園を整備する。こうした2言国語を教える幼稚園の予算は昨年の倍以上という。

 同紙によると、同自治区のヌル・ベクリ主席は、「中国語を話さず主流社会から疎外されたウイグル族を、周辺国のテロリストたちがテロ活動に勧誘している」との考えを表明している。幼少時から中国語を学習させ、中国社会に取り込む狙いとみられる。

毎日新聞 2009年8月3日 21時41分

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