韓国伝統の人糞酒『トンスル』とはどんな酒なのか
韓国は中華に勝るとも劣らないグルメの国である。豚肉がメインの焼肉は非常に肉厚でタレもパンチがあり美味しい。日本人も大好きな冷麺は本場韓国の味にかなうものはないだろう。韓国のお酒であるマッコリも「日本酒はきついけどこれなら飲める」と、日本人女性に大人気である。
しかし、韓国には伝統的な料理やお酒がまだまだたくさんあることをご存知だろうか? そのひとつが、健康に良いとされている人糞をふんだんに含んだ韓国伝統のお酒『トンスル』である。『トンスル』には人糞が豊富に含まれており、人糞なくして『トンスル』は成立しない。
伝統的な『トンスル』の作り方は簡単で、焼酎を適量入れた竹筒を“くみ取り式便所”からロープで排泄物タンク(便壷)に入れ、人糞に漬けるというもの。長時間漬ければ漬けるほど良い『トンスル』ができるとされているが、そのあたりの製法は地方や個々の家によって違うという。
けっこう現代の韓国でも愛飲されているようで、韓国に嫁いだ日本人女性のブログでは「トンスルってご存知ですか? 韓国語でそのまま “うんこ酒” なんですが。まぁ “うんち酒” でも “ババ酒” でも “大便酒” でもええんやけど。このうんこ酒。いわゆる漢方の一つなんだそうです」と、嫁ぎ先で『トンスル』に出会ったことを報告している。やはり人糞には抵抗があったようで、「ウンコさんを酒に混ぜて飲むなんて。いくらなんでも」と困惑した経験が書かれていた。
『トンスル』には解熱作用や解毒作用があるらしく、特に韓国の田舎のほうではよく愛飲されているようである。日本でも尿療法というものがあるし、古代ギリシャでは歯の痛みを止めるために幼児の尿で口をうがいしたという記録が残っているが、人糞となると日本人が飲むにはハードルが高いお酒となりそうである。
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