DRACの末裔による徒然の日々

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semスキン用のアイコン01廃墟で見つけたお宝semスキン用のアイコン02

  

2007年 03月 21日

通るたびに気になっていたものがある。
それはおよそ100年以上、時を経ていると思われるほどの古民家。
わらぶき屋根で出来た農家のようだが、今では壁は朽ちており、わらぶきの屋根は野草が生えている状態である。庭は荒れ果て、もう随分長い間放置されてきたようだった。
周囲は新しい建物が立ち並び始めているから、そしてこの民家は、もはやリフォームも利かないのだろう、見るたびに荒れ果てていく様子は見るに耐えないものがあった。
それでも小生は、この民家の柱や梁が見たくなって、あるとき抜け落ちそうな床を注意深く踏みしめながら、中に入ったことがあった。
柱も梁もそんなに太く立派なものではなかったが、奥まったところに、これも朽ちかけた茶箪笥らしきものがあることに気づいて、今ではスムーズには開かなくなってしまっている引き戸を恐る恐る開けると、奥のほうに長方形の箱があることに気がついた。
少しためらったのだが、持ってみると重たく、「何か陶磁器のようなものが入っている」のでは・・・と直感したので、蓋を取ると、中から出てきたのが下の写真・・・・「印判の猪口」だった。
このまま放置しておいても、やがてはブルドーザーで壊されてしまうと思い、かといって承諾を得る伝もわからないので、黙って我が家に持ち返ることにした。(もしも持ち主がいたのならご勘弁ねがいます。)
泥のような土埃で汚れてはいたが、キチンと箱に収まっていたし、割れたり欠けたりしている様子は無かったから、漂白剤で洗浄すれば当時の姿がよみがえるという確信を持った。
こうしてきれいにしたこの「猪口」は、明治期に流行ったと思しきデザインの印判染付けの・・・・恐らくお茶を飲むための器なのだろう。今でも時々骨董店に置かれてあるのを見ることが出来るもの。古来の花唐草文様を印判を使って大量生産するために、さらにデフォルメしたものであろうと思う。
当時の雑器であろうが、今では逆に斬新だから、人気が有る印判手のひとつであるようだ。
同系統の印判の皿と合わせてみると、不思議な高級感を呈するのが、この「印判手」と呼ばれる器の面白いところかもしれない。



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by noanoa1970 | 2007-03-21 14:08 | 骨董で遊ぶ | Comments(3)

Commented by はなお at 2008-10-26 22:32 x
犯罪なんじゃないですか?
骨董好きな人が罪を犯してるのが悲しいです…
Commented by noanoa1970 at 2008-10-27 09:43
気になって持ち主をたずねましたが、近所の人の話では、すでに持ち主は存在しないということでした。もうすぐ取り壊される運命の朽ちかけた家屋からいただいてきたものを「犯罪」とするのならそうおっしゃってもかまいません。しかし放置しておけば、壊されてしまうのですから、命を救ったともいえるのではないでしょうか。持ち主が存在しないのですから収得物であるといえるでしょう。警察に届ければよかったかもしれませんが、持ち主が存在しないのでは、いずれ発見者のものになることは明らかです。
Commented by VIPから来ました at 2009-08-08 19:43 x
不法侵入、窃盗で通報しました。警察のお世話になってね^^c
開き直ってんじゃねーよカスゴミが
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