2009年8月6日 18時2分更新
京都教育大学の学生6人が、酒に酔って抵抗できない状態の女子学生を集団で乱暴したとして警察に逮捕された事件を受けて、大学は、6日、学生を対象にした性犯罪防止の特別講義を開きました。
この事件は、京都市伏見区にある京都教育大学の男子学生6人が京都市内の居酒屋で酒に酔って抵抗できない状態の当時19歳の女子学生を集団で乱暴したとして、ことし6月、警察に逮捕されたものです。
逮捕された学生6人は、その後、不起訴処分になっています。
この事件を受けて、大学は、6日、性犯罪防止の特別講義を開き、学生およそ200人が参加しました。はじめに、京都教育大学の武蔵野實副学長が、「教員を養成する大学でありながら、教育が不十分で事件が起こったことをお詫びしたい」と謝罪しました。
続いて、犯罪被害者支援に詳しい大脇美保弁護士が▼警察に届けられる性犯罪は、ごく一部であることや▼社会では、いまだに性犯罪に対する偏見が根強いことなどを紹介しました。
また、大脇弁護士は、法廷の場に出ることを避けて、加害者と示談を選ぶ被害者も数多くいるとした上で「被害者が性犯罪の示談に応じることは、被害者側に落ち度があることを意味している訳ではない」などと述べました。
京都教育大学では、6日までに、およそ7割の学生がこうした性犯罪防止の特別講義を受講しており、残りのおよそ3割の学生には、講義のビデオを見るよう指導しています。