元死刑囚のＤＮＡ鑑定へ  「飯塚事件」で弁護団

　福岡県飯塚市で１９９２年、女児２人が殺害された「飯塚事件」で死刑が確定し、昨年１０月に執行された久間三千年元死刑囚＝当時（７０）＝の再審請求を目指す弁護団は５日、久間元死刑囚と遺族のＤＮＡ鑑定を大学教授（法医学）に依頼したことを明らかにした。

　弁護団によると、久間元死刑囚の遺品は執行後間もなく、拘置所などから遺族に返却された。弁護団は、下着や電気かみそりなど約２００点の遺品すべてと遺族の口腔粘膜を７月中旬に教授に提出した。

　弁護団は、久間元死刑囚のＤＮＡ型を特定することで確定判決の証拠となった当時のＤＮＡ鑑定に誤りがないか調べる。「予想より早く鑑定依頼ができた。結果に期待したい」とし、１０月にも再審請求を行う。