最終更新: 2009/08/05 06:27

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千葉市女性殺害・次女連れ去り事件 次女「危害を加えられるのが怖かった」

千葉市花見川区の団地で、男が元交際相手の母親を殺害したうえ、女性を連れ去ったとして逮捕された事件で、連れ去られた豊田智美さん(22)は「あんな状況で連れ去られて、何も考えられなかった。危害を加えられるのが怖かった」と証言していることがわかった。
千葉市花見川区の団地で、豊田愛子さん(61)が殺害された事件で、仲田敬行(ひろゆき)容疑者(28)の謎の行動が相次いで明らかになった。
2人を乗せた沖縄のタクシー運転手は「ここ(沖縄)で仕事を探しているって、本人(仲田容疑者)言ってましたね」と話した。
2人が訪れた沖縄の不動産業者は「『お部屋を3万円ぐらいでないですか』ということで(来た)」と話した。
仲田容疑者は、逃亡先の沖縄で、マンションまで借りようとしていたとみられる。
仲田容疑者と以前、交際していた女性(26)が取材に答えた。
2003年ごろから仲田容疑者と4年間交際していたという女性は、「(わたしの場合は)助けを求めるとか、どこかに逃げ込むとか、そういう考えが出てこなくなった。それを放棄しちゃって、帰りたいっていう気持ちはあるんだけども、暴力を振るわれそうになるとか、そういうのはもう嫌だから」、「『車持ってるんで、遊びに行きませんか?』みたいな(誘いだった)。(最初会った時の仲田容疑者の印象は?)どちらかといえば優しそうな感じでした。最初に会った時、わたしもあまりしゃべれなくて、向こう(仲田容疑者)が頑張って話題を振ってくれていた」と話した。
仲田容疑者は、当初は優しい物腰だったという。
知り合ったきっかけは、智美さんと同じく出会い系サイトだった。
そして交際から半年、同居を始めたころから、別の一面が見え隠れし始めたという。
仲田容疑者と以前交際していた女性は「通信対戦のできるマージャンゲームがあって、それにずっと同じところにずっと、丸一日座ってる。『隣にいて』って言われたので。『(その間)メールも電話もするな』と言われていたので、隠れてやればいいんですけど、あとが怖いからできなかった」と話した。
仲田容疑者からの「束縛」は、次第に激しくなっていったという。
仲田容疑者と以前交際していた女性は「物が飛んできたりとか。(どんなものが?)ファンヒーターとか。怖かったです」と話した。
仲田容疑者の暴力は、別れ話とともにエスカレートし、2007年4月、ついに事件が起きた。
仲田容疑者と以前交際していた女性は「木刀の柄の部分で、顔をいきなり突かれて。血が出てしまって、わーっと思ってると、続けざまにガンガン殴られて。血が流れた時点で、もう駄目なんじゃないかって。もう本当に殺されるんじゃないかと思った」と話した。
この時、仲田容疑者は傷害容疑で逮捕され、罰金刑を受けたという。
さらに、別の部屋で暮らすようになったある日、今回の事件同様、無理やり車で連れ去られたという。
仲田容疑者と以前交際していた女性は「外に出たら、つかまれて止められて。大声を上げたんですけど、近所の人が見てたんですけど、(仲田容疑者は)笑って『何でもないですから』って」、「車をロックされて、包丁を持ち出してきて、『これで最後にするから、刺せ』と言われて。『自分(仲田容疑者)を刺せ』って。『殺してくれれば、帰れる』みたいなことを言われて」、「とりあえず、反抗しないで従うしかないかなって」と話した。
結局、この女性は1週間ほど連れ回され、ようやく解放されたという。
しかしその後も、無言電話や嫌がらせのメールなどのストーカー行為が相次いだという。
メールには「君は俺(おれ)の体の一部なんだよ。君がいないとなれば、俺は死んだも同然だ」、「ずっと愛し続けます。あなたを永遠に」などと書かれていた。
そして、この女性と別れてから2年、豊田智美さんを連れ、事件翌日の7月19日に沖縄入りした仲田容疑者の5日間のくわしい足取りが明らかになった。
2人を乗せた沖縄のタクシー運転手は「(午前)10時前でしたね、乗せたのは。20日の日です。(2人は)海に行きたいんだけど、水着がないわけね」と話した。
20日の午前中、2人は水着を購入するため、国際通りへ向かったという。
2人が訪れた水着ショップの店員は「(来店したのは)20日の(午前)10時15分なので」と話した。
智美さんは、水着を淡々とした様子で選んだという。
しかし、不自然な点もあり、店員は「それがもう、全然(2人が店内に)入ってから出てくるまで、一言もしゃべらないし。彼の方も、『どうなの』と声かけないし。彼女の方も『着たんだけど、見てみて』もないし。この日の6時すぎのニュースで、容疑者の男の写真をテレビで見た。その瞬間、『あれ?』って思った」と話した。
そのあと、同じタクシーに再び乗り、糸満市や豊見城(とみぐすく)のビーチへと向かった。
2人を乗せた沖縄のタクシー運転手は「仲良く泳いでましたよ。2人して。2人が遠くに離れるとか、全然ないの」と話した。
そして、逮捕当日の23日には、那覇市からおよそ80km離れた人気の「沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館」を訪れた。
2人を乗せた沖縄のタクシー運転手は「ここ(沖縄)で仕事を探してると、(仲田容疑者)本人は言ってましたね。職種は何も言いませんでしたよ」、「彼女が『不動産屋へ行きたいんですけど』って言うから、『いいよ』と」と話した。
2人が訪れた不動産業者は「おいくらぐらいですか? と聞くと、『3万円台で探しています』と。(仲田容疑者が)『どう、どう?』みたいに言うと、女性の方も『いいね』と」、「まだ申し込みの段階でして、連絡先がないということで、『携帯電話を購入してくる』と」と話した。
そして、23日午後4時半ごろ、2日続けて訪れた携帯ショップ前で、仲田容疑者は逮捕された。
この時、保護された智美さんは、自らタクシー代を支払ったという。
2人を乗せた沖縄のタクシー運転手は「お金払う時に、(智美さんは)笑顔だった。もう安心した顔してたね。珍しいよ。記憶に覚えてる」と話した。

(07/27 19:46)


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