福岡管区気象台は4日、九州北部が梅雨明けしたとみられると発表した。平年より17日、昨年より29日遅く、梅雨明けの時期が特定できなかった1993年を除き、51年の観測開始以降で最も遅かった。期間中、集中豪雨に見舞われるなど記録的な雨量を観測し、日照時間も短かった。今後も平年に比べて曇りや雨が多い見通しで、冷夏が懸念される。
6月9日の梅雨入りからの55日間の雨量は、福岡市815ミリ(平年比160%)▽佐賀市769ミリ(同118%)▽大分市557ミリ(同111%)▽長崎市696・5ミリ(同109%)などで、いずれも平年を上回った。特に福岡県は7月に降雨が集中。福岡市では平年比233%の619・5ミリが降り、過去20年間で最も多かった。
これに伴い、7月は日照時間も短く、福岡市では平年比48%の87・1時間で、1896年の観測開始以来、最も短くなった。このほか長崎市104・4時間(同56%)▽大分市115・8時間(同62%)▽熊本市120・3時間(同64%)などで、農作物の生育にも影響が出た。
気象台は、太平洋高気圧の勢力が弱い状態が続いているため南からの湿った空気が流れ込みやすく、8月も九州北部は日照りの少ない傾向が続くとみている。
=2009/08/04 西日本新聞=