ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 福島 > 記事です。

福島

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

県立医大医療事故:第三者委で原因調査へ 来週中にも設置、再発防止策も /福島

 県立医大付属病院(福島市光が丘、竹之下誠一病院長)が3日に発表した医療事故は、経験の少ない20代の女性医師が手術中、空気を送る管を間違えるという初歩的なミスで起こった。手術を受けた県内在住の2歳男児に脳障害が残る可能性があるとの重大な結果を招いた。同病院は、第三者による調査委員会を来週中にも設置し、再発防止策をまとめるという。【松本惇】

 同病院によると、男児は胃液が食道に戻る「胃食道逆流症」だった。7月29日午前9時半から外科医3人と麻酔科医1人で内視鏡手術を開始。同11時37分、胃の状態を確認するため、麻酔科医が鼻から通した管から空気を入れようとしたが、誤って右脚の静脈につないだ管から計100ミリリットルの空気を注入した。

 直後に警報が鳴ったため、応急処置で男児は一命を取り留めた。男児は薬で意識のない状態だが、容体は安定しているという。

 同病院によると、男児は身長約76センチ、体重約10キロ。体が小さいため、本来空気を入れるべき注入口と、誤った注入口は約30センチしか離れていなかった。男児にかけられた布の下から手探りで管を探したため、管を間違えたとみられる。

 空気の注入作業は難しくないが、子供を対象に行うことは少なく、担当の麻酔科医は初めての経験だった。麻酔科医は医師歴3年目で、同科の経験は10カ月だった。

 同病院は再発防止策として、空気を入れる注入口を変更した。同病院の横山斉・副病院長は「外部の先生を交えた第三者機関を立ち上げて事故原因の解明を進め、再発防止に努める」と話した。

毎日新聞 2009年8月4日 地方版

福島 アーカイブ一覧

 
郷土料理百選
地域体験イベント検索

おすすめ情報

注目ブランド