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男児の静脈に空気注入、低酸素血症に 福島県立医大病院

2009年8月3日21時59分

 福島県立医大付属病院(竹之下誠一院長)は3日、県内在住の男児(2)の手術中、過って静脈に空気を注入し、血圧が一時低下して低酸素血症となる医療事故があったと発表した。男児は約10分間、脳に十分な酸素が届かず、脳に障害が残る可能性もあるという。

 同病院によると、男児は7月29日、食べたものが戻る「胃食道逆流症」の手術を受けた。20代の麻酔科医が、胃に空気を入れ胃の形状を確認するため、胃と鼻をつなぐ管から空気を入れようとしたが、右足から静脈につながったチューブを管と間違え、静脈に50ミリリットルの空気を2回、注入したという。

 血圧が一時低下したことを知らせるアラームが鳴ったためチューブを取り違えたことに気づき、手術を中止。心臓マッサージ後、通常の心電図波形が確認できたため、集中治療室に移したという。

 手術中は外科医3人と麻酔科医の計4人がずっとついていた。麻酔科医は麻酔科に入って10カ月だったが、指導役の医師が別の手術室と掛け持ちで出入りしていたという。

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