医療事故:2歳児の静脈に空気注入 福島県立医大

2009年8月3日 21時11分 更新:8月3日 21時50分

会見で陳謝する県立医大付属病院の横山副病院長(右から2人目)ら=福島市の県庁で2009年8月3日午後6時3分、松本惇撮影
会見で陳謝する県立医大付属病院の横山副病院長(右から2人目)ら=福島市の県庁で2009年8月3日午後6時3分、松本惇撮影

 福島県立医大付属病院(福島市光が丘)は3日、県内の2歳男児の手術中に、胃に送るべき空気を誤って静脈に入れ、男児が意識不明になっていると発表した。男児は低酸素脳症の疑いで集中治療室に入っているが、脳に後遺症が残る可能性があるという。

 病院によると、男児は7月29日、胃の内容物が食道に逆流する「胃食道逆流症」の治療のため、内視鏡を使って胃の入り口を細くする手術を受けた。胃を膨らませる際、20代の女性麻酔科医が、鼻から入れた管で胃に空気を送るべきなのに、誤って薬物を投与するため右脚の静脈につないだ管から空気を50ミリリットルずつ2回送った。管がよく似ており、男児の体に布がかけられていたため、区別がつかなかったという。

 女医は経験10カ月で、ベテランの麻酔科医が指導で付いていたが、別の手術のため空気を入れた時はいなかったという。

 会見した横山斉副病院長は医療ミスと認め、「原因を詳しく調べ、再発防止策を早急に検討したい」と陳謝した。病院は週明けにも第三者による調査委員会を発足させる。【神保圭作】

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