2人の末路に見る自民の終焉
2002年3月13日(水)
加藤、宗男は金集めナンバー1、2

 自民党の鈴木宗男衆院議員の証人喚問。私は菅直人幹事長ら同僚議員とともに喚問の行われた衆院第一委員会室で傍聴していた。鈴木議員の戦術は明らかであった。国民にどんなに叩かれようが、地元・根室で選挙に勝てばよい。だから、北方四島支援事業に関する疑惑については、「すべて領土返還運動の原点の地である根室のために行ったこと」と、与党の半ばサクラ的質問に反省するフリをしつつ、繰り返し答えていた。

 彼の表情から余裕が完全に消えたのは、民主党の上田清司議員の質問からであった。

 「領土が帰ってこなくてもいいという話は一切ない」と言い切った鈴木議員に対し、上田議員が外務省の内部文書を取り出して、「領土返還は国のメンツから主張しているので、返還されても何の利益にもならない。返還要求を打ち切って四島との経済交流をやるべきだ」との鈴木発言を暴露したからだ。

 この発言は後の参院予算委員会において外務省が「事実」と認めた。とすれば鈴木議員のこの発言は国を売る話で許されぬばかりでなく、証人喚問での証言も偽証の疑いが極めて強い。

 ここから鈴木議員の証言は「知らなかった」「記憶にない」のオンパレードとなる。北方支援事業関与疑惑、裏金疑惑、ODA関与疑惑、寄付金送金疑惑、査証発行疑惑…。証人喚問における「記憶にない」は、事実を隠す言葉であるという常識に照らせば、このような議員が国政に存在することがたまらない。一刻も早く議員辞職をするべきである。

 ただ、正直に申せば、脱税容疑で捕まった加藤紘一議員の事務所代表だった佐藤三郎容疑者の事件の方がはるかに深刻である。言うまでもなく、秘書の罪は国会議員の罪である。ことに金庫番秘書ならなおさらである。加藤議員のような方が、なぜ、このような人間を秘書にしたのか誠に理解に苦しむが、自身のためにも早く出処進退を明らかにされたほうが良い。

 それにしても、加藤議員と鈴木議員はお金集めのナンバー1、2である。どうして、こんなにお金を集めなければならなかったのか?

 自民党型出世の手段として金が必要で、そのために「政官業の癒着」を最大限に活用したのであろう。そのような政治が結果として日本から公正を奪い、効率を失わせたのだ。私は彼らの議員としての末路に自民党の終焉を見る。

 =永田町オフレコメールは毎週水曜日発売の「夕刊フジ」に連載中
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