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辞職理由「新しい政治活動に専念」 中田・横浜市長

2009年7月29日1時34分

写真:辞職の会見をする中田宏市長=28日午後、横浜市中区の同市役所、福留庸友撮影辞職の会見をする中田宏市長=28日午後、横浜市中区の同市役所、福留庸友撮影

 2期目の任期途中で市議会議長に退職願を出した横浜市の中田宏市長(44)は28日の記者会見で、「『2期8年』は市長初当選以来の公約。財政再建に一定のめどがついた」などと辞職理由を説明した。8月の衆院選に立候補をしないことを明言した上で、「新しい政治活動に専念したい」と強調した。

 中田氏は8月17日に辞職となる。退職願を提出後に開いた会見で、中田氏は「市長に就任してから約1兆円の負債を減らした。市営バスや水道事業の黒字化などあげたら切りがない。09年度までと期限を区切って改革を進めてきた」などと実績を強調した。

 会見は1時間20分を超えた。この時期の辞職については「総選挙と同時に市長選をやることで約10億円が浮く。高い投票率の中で市長選もできる」といい、「冬場の新型インフルエンザを避けて選挙ができる」とも述べた。

 開港150周年を記念し、100億円以上を投じて4月から開催中の「開国博Y150」については、「行政には常に継続中の事業がある。来春の任期満了で辞めても、継続事業があるのは同じことだ」と力説した。

 また、「後継指名はしない」と明言したうえで、8月の衆院選については「出るつもりはない」と立候補を否定。「政治を大きく刷新するために、フルタイムで私のエネルギーを注いでいきたい。首長連合についても多くの首長に呼びかけ、発信していきたい」と語った。今後については「国を改めるためには何でもやる」と話し、国政転身もあり得ることを示した。

 今回の辞職をめぐっては任期途中での「投げ出し」との批判がある。退職願を受け取った際、川口正寿議長は中田氏に「辞めるにしても今の時期は中途半端。任期いっぱい仕事するのがいい。市民が裏切られたと感じる」と伝えたという。こうした声について中田氏は「予算編成のためにも9月から新市長の仕事をスタートさせることが、横浜市にとって絶好のタイミングになると判断した」と反論した。

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