QLOOKアクセス解析

旭川の薬剤師道場(ブログ)

ここは薬剤師(特に自分)修行の場。 見学・修行、ありがとうございます<(_ _)>  低コスト調剤エラー防止法、公開中です!カテゴリーからどうぞ!

肥満は同じ性別の親に似る

2009-07-14 Tue 00:00:15

これまでのエントリーで、子供の肥満が将来の肥満に関連することを示す研究を紹介してきました。また、「小さく産んで、大きく育てる」は本当は良くないかもしれないことなどについても紹介してきました。肥満は遺伝することを示唆する研究結果もあります。しかし、今回紹介されていた研究結果は、それらのリスクよりももっと大きいと言えるかもしれません。


英国の研究者たちは、226組の家族において、子供と親の体重と身長を3年間にわたって測定しました。肥満の母親の8歳の娘の41%が肥満だったそうで、正常体重の母親の娘には肥満は4%しかいなかったそうです。同様に息子の肥満についてはそのような割合の違いは認められなかったそうです。また、肥満の父親の息子さん達の18%が肥満だったのに対し、正常体重の父親では3%しか肥満の息子がいなかったそうです。こちらも同様に、娘の肥満の割合には違いが無かったそうです。すなわち、母-娘の関係で10倍のリスク、父-息子の関係で6倍のリスクとなり、母-息子と父-娘の関係では肥満は関連しないということになります。今回の発見では遺伝が役割を果たしているようには全く考えられないとのこと。なぜなら、遺伝だとすれば同じ性別の子供にだけ影響を与えるということはないからとのこと。

その代わり、行動の共感のようなものがあるのではないかと研究者は述べています。すなわち、恐らく娘が母親の、または息子が父親のライフスタイルを真似したりすることが理由ではないかとのこと。

今のところ、英国の焦点の多く、すなわち標的や観察記録などは、肥満の子供は肥満の成人になると言う考えの下に若い年齢のグループにターゲットをあわせているそうです。しかし研究者たちによると、10人の成人肥満のうち8人は子供のときに重度の肥満ではなかったと言う事実が無視されているそうです。現実問題として、彼らの発見からするとその逆が正しいと言うことになります。すなわち、肥満の大人が子供を肥満へと導く。これまでやってきたことではなく、我々は親たちにターゲットを絞らなければいけないと研究者は述べています。

もちろん、遺伝要因もあるのでしょうが、6倍や10倍といった大きなリスク上昇と性別の違う親子間では関連が無いということから考えると、確かに遺伝要因以上の環境要因があると考えるのが普通かもしれませんね。友達が肥満だと肥満になる確率もアップするようなデータも最近発表されていたと思いますが、それに似ていて、人間関係が親密な分、リスクの上昇が大きいということなのかもしれません。子供は親の背中を見て「太る」ということでしょうか?しらずしらずのうちに、同性の親の食べっぷりを真似しているのかもですね。親への介入が必要!我が子のために、気をつけなくちゃですねー

             

 今何位かな?1日1度の応援(クリック)感謝致します<(_ _)>             


ビジネスブログランキング



<参考>
Assortative weight gain in mother–daughter and father–son pairs: an emerging source of childhood obesity. Longitudinal study of trios (EarlyBird 43)
E M Perez-Pastor et al. , International Journal of Obesity (2009) 33, 727–735; doi:10.1038/ijo.2009.76; published online 12 May 2009
http://www.nature.com/ijo/journal/v33/n7/abs/ijo200976a.html

Obesity 'link to same-sex parent'
BBC NEWS, Page last updated at 23:04 GMT, Sunday, 12 July 2009 00:04 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8144376.stm

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら