松坂、自己流ＯＫ球数制限解除…「このままでは退化」復活へＧＭに直訴実った

　右肩の疲労で故障者リスト（ＤＬ）入りしているレッドソックスの松坂大輔投手（２８）が、球団から課せられていた球数制限の撤廃に成功し、自己流調整を開始した。エプスタインＧＭらとの会談で、「このままでは退化する」と投球の必要性を訴え、条件付きながら球数制限の解除を認められた。

　フロリダの太陽の下、約３０メートルのキャッチボールと３０分間のランニングをこなした松坂。「大きな前進ですね」。明るい表情に、会談の成功が表れていた。休養日の２４日、本拠ボストンでエプスタインＧＭ、トレーナーと会談した。「僕の体を心配しているから、いろいろ制限するのは分かります。でも、僕はまだそんな年齢じゃない。長くやるためにも、鍛えていかなきゃいけない年齢。今のままでは（力が）伸びるどころか、退化していく一方です」。投げて肩や体を仕上げていくタイプ。痛みや故障もなく２度のＤＬ入りを強いられるのは、きつかった。

　レ軍は６年契約を無事に満了させるため、肩やひじの消耗を防ごうと、厳しく監視してきた。今季は特にＷＢＣの影響もあり、肩が弱っていると判断してＤＬ入りさせたが、松坂は「リハビリのメニューを肩の強化と考えるのは間違っています」と主張。納得したエプスタインＧＭは、周囲に「肩の筋力が平均値以上のものを保てれば、（必要な）球数は投げさせよう」と規制緩和を指示した。会談前の筋力測定で平均値以上だったこともあり、松坂は球数制限の撤廃に成功した。

　６日からキャンプ地で練習し、体重を５キロ絞った。今後は遠投、ブルペン投球、マイナー登板と復帰へ進む。「今後のメニューも球団が作ったものを僕が見て、意見をして、最終的に作り上げます」と松坂。８月下旬にもメジャーのマウンドに戻る。