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続・水都大阪(上)2009年04月12日
大阪市内で8〜10月に予定されるイベント「水都大阪2009」に向けて、水辺の整備が着々と進んでいる。大阪市北区の中之島公園は、大阪市の再整備工事で親水空間を増やして一新。同じ北区の水辺には規制緩和で商業施設が登場し、中央区の八軒家浜の2期区間も本番までに完成して利用できるようになる。イベントは官民で組織する水都大阪2009実行委員会(会長=平松邦夫・大阪市長)が約9億円かけて実施する。(文中敬称略) ◇にぎわい空間創出 「大阪を代表するエリアで水辺空間の新たな可能性にチャレンジし、魅力あるにぎわい空間を創出したい」――。空間デザイナー間宮吉彦が語る。 間宮は堺市生まれ。飲食店、物販店、美容室、オフィスなど全国で実績を重ね、大阪市北区中之島5丁目の堂島川左岸に出現する「ナカノシマ・バンクス」の設計を担当した。英語の堤防を意味する「バンク」を採り入れたネーミングだ。 場所は京阪中之島線中之島駅の真上、リーガロイヤルホテル(大阪)の北側。対岸の大阪市福島区には08年5月にオープンした「ほたるまち」がある。 ■ □ ■ 3棟の建物に、飲食店、ライフスタイル店、ギャラリー、イベント・情報施設などの入居を予定する。3棟の間に広場を配置して「にぎわい空間」を創出。全国で初めて、規制緩和を利用して水上カフェをつくる。従来の河川法では民間人が河川空間を営利目的で使用することは出来なかったが、「地域再生の目的」に限って規制が緩和され、「社会実験」として可能になった。 大阪府は08年8月、中之島線の護岸復旧工事で生まれる玉江橋―堂島大橋間の堂島川左岸約400メートルの新護岸のうち、約150メートルの区域を対象に事業者を公募した。間宮が社長を務める「インフィクス」(大阪市西区)と不動産業「長古堂」(同市中央区)のグループが事業者に決まった。 近々着工の予定で「水都大阪2009」に間に合わせたいとしており、現在、テナントを募集中。 ■ □ ■ 大阪市中央区の土佐堀川左岸には昨秋、飲食店3店に大阪で初めて「川床(かわゆか)」が造られた。河川敷の一時占有許可を受けて1カ月余りの試験的な実施。今年は、「水都大阪2009」の関連事業として、去年と同じ3店が5月ごろに川床を設け、規制緩和の手法で常設化をめざす。 さらに、八軒家浜の2期工事も完成が近い。1期工事で完成した船着き場などの西側のスペースに、飲食店や情報発信機能を備えた「にぎわい施設」、雁木(がんぎ)構造の川辺のイベント施設、遊歩道、地下駐車場などが姿を現す。
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