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「サハリン3」天然ガス開発、三菱・三井が有力

7月27日3時9分配信 読売新聞

「サハリン3」天然ガス開発、三菱・三井が有力
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読売新聞
 ロシア極東サハリン沖の石油・天然ガス開発事業のうち埋蔵量が最大とされる「サハリン3」で、大手商社の三菱商事と三井物産が権益を獲得することが有力になっている。

 実現すれば、天然資源が乏しい日本にとっては、原油に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が少ない天然ガスの安定調達につながると期待される。

 「3」の主な鉱区の権益は現在、ロシア国営天然ガス会社「ガスプロム」が100%保有している。同社は、国際石油資本(メジャー)のロイヤル・ダッチ・シェルと共同開発する方向で採掘方法などを協議しており、これが合意に至れば、三菱商事と三井物産の参加が固まる。三菱、三井の2社は、合わせて20%超の権益を保有する「サハリン2」開発でシェルと協業の実績がある上、今後のサハリン開発にも共同で取り組むことで合意しているからだ。

 「3」参加の公算が大きくなっていることを受け、三菱商事や三井物産などは、鉱区の近い「2」の液化天然ガス(LNG)で生産設備増設の検討に入った。「2」と「3」の設備を共有することで生産コスト引き下げを狙ったものだ。

 日本は現在、LNGを主に中東や東南アジアから調達している。地理的に近いサハリンからの調達が拡大すれば、輸送コストやエネルギー安全保障の面で望ましい。

 「3」をめぐっては、シェルのほかに中国やインド、欧州の資源企業も権益獲得を狙っている模様だ。

          ◇

 ◆サハリン3◆ 2005年10月稼働の「1」、09年2月本格稼働の「2」に続く事業。主力のキリンスキー鉱区は、天然ガスの予想埋蔵量が9000億立方メートル超で「2」全体の2倍近いとの試算もある。09年7月に事前調査が始まったが、事業化の時期は未定。「1」「2」と同様に、過酷な自然環境下での高度な開発技術と巨額資金が必要とされ、外資の事業参加は確実と見られる。

最終更新:7月27日3時9分

読売新聞

 

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