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「現代日本語の起源は百済語」(上)

著書『天皇は百済語で話す』を執筆した金容雲教授

 数学者の金容雲(キム・ヨンウン)檀国大碩座(せきざ)教授(寄付金によって研究活動が行えるよう大学の指定を受けた教授)は、「現代日本語の起源は百済語だ」という分析を盛り込んだ著書『天皇は百済語で話す』を、8月中旬に韓国と日本で同時出版する。日本版は『日本語は百済語だ』というタイトルになる予定。

 蒸し暑い中、ソウル市瑞草区瑞草洞の個人研究室で原稿の修正、仕上げ作業を行っている金教授は、「1983年に数学史学会を創立し、韓国と日本の数詞の語源を研究し始めて以来、20年余り韓国語と日本語の歴史を研究してきた」と語った。

 金教授は、今回出版する著書で『三国史記』『鶏林類事』などの古文献を通じ、「現代韓国語は新羅語を中心にまとまり、日本語は百済語を中心に発展した」という挑発的な問題提起を行った。

◆日本語は百済語が起源

 金容雲教授は、「ものを数える数詞はあまり変わらない基礎言語。韓国語と日本語は共通の祖語を持っている」と語った。11-12世紀の高麗時代の言語記録が豊富に残されている中国・宋代の『鶏林類事』によると、現代韓国語の「ハナ(ひとつ)」は「ハドゥン(河屯)」と表記されていた。金教授は、「ハドゥン」の「ハドゥ」という発音と日本語の「ひとつ」の「ひと」の発音は、同一語源を持つものだと推定した。韓国語の「トゥル(ふたつ)」は「途孛(ドペ)」に当たり、日本語の「ふたつ」の「ふた」へと変形したというわけだ。

 しかし、韓国語の「セッ」と日本語の「みっつ」、韓国語の「タソッ」と日本語の「いつつ」、韓国語の「イルゴプ」と日本語の「ななつ」は発音が全く異なる。金教授はこのケースについて、新羅語が韓国語、百済語が日本語にそれぞれつながったと考えられる、と解釈した。

金容雲教授は「3・5・7・10の読み方が韓国語と日本語で対応している、という話を日本の学者がしたことはあったが、1から10まですべての数詞が同じ語源を持っている、というのはわたしが最初に言い出したことだ」と語った。/写真=李桓洙(イ・ハンス)記者

李桓洙(イ・ハンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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