事実上、選挙戦が始まっている衆院選を前に沖縄タイムス社は２４日、沖縄１区で立候補を予定する前職の下地幹郎氏（４７）＝国民新＝と新人の国場幸之助氏（３６）＝自民、新人の外間久子氏（７０）＝共産＝を那覇市おもろまちの本社に招き、座談会を開いた。名護市辺野古沖への米軍普天間飛行場の移設問題や衆院選後の政権枠組みで、三者三様の認識が示され、スタンスの違いを際立たせた。

　普天間の辺野古沖移設について、下地氏は「辺野古への県内移転は反対だが、在沖海兵隊のグアム移転には賛成する。パッケージで進めるべきではない」との考えを表明。国場氏は「辺野古への移設はベストではないが、苦渋の選択。沖合移動など、地元の意見を反映するべきだ」と主張した。外間氏は「普天間の撤去は県民の総意」と即時閉鎖を訴え、基地建設に反対の立場を強調。グアム移転も「基地負担の軽減につながらない」と批判した。

　政権交代後の枠組みにとして、下地氏は「民主、社民、国民新の３党で連立政権を目指す」と政権交代への意気込みを強調した。国場氏は「自公連立政権は政治の安定の上で重要」と自公政権の維持を力説した。外間氏は「自公政権を退場させる」とし、共産が建設的野党として独自の立場を維持する考えを示した。

　座談会は、国会に議席のある政党に所属するか、県議など一定の政治活動のある立候補予定者に出席を求めた。１区には、新人の平良成輝氏（４０）＝幸福実現＝も立候補を予定している。