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旧ソ連抑留者70万人の新資料 ロシア国立軍事公文書館

2009年7月24日0時32分

 【モスクワ=副島英樹】第2次世界大戦後、シベリアなど旧ソ連に抑留された日本の軍人や軍属、民間人ら約70万人分を記録した新資料が、モスクワのロシア国立軍事公文書館に保管されていることが確認された。資料内容の提供方法を含めて日本政府はロシア側と調整を進めている。抑留者数や死者数など全体像の解明につながる可能性がある。

 日本の厚生労働省によると、これまでロシア側から提供されてきた抑留者資料は、約47万人分の帰還者の個人資料と、計4万1千人分の死亡者名簿。これに対し、新資料はカードの形式で1人1枚ずつあり、氏名や生年月日、収容所の移動歴、死亡記録などの項目が記されている。

 日本側はこうした網羅的な資料が存在するとの話は聞いていたが、カードを約千枚ずつ入れたとみられる段ボール箱が757個保管されていることは昨年確認したという。

 厚労省は、モンゴルを除くシベリア抑留者を約56万1千人、うち死亡者を約5万3千人と推定。新資料を通じて、埋葬地や死亡時期などが新たに判明することが期待されている。これまで提供されたロシア側資料にはなかった300人を選んでサンプル調査し、ロシア側に依頼して新資料と照合した結果、約20人分が判明した。

 今回の新資料は、厚労省の推定より抑留者数が10万人分以上多いことになるが、同一人物の情報が重複している可能性があり、厚労省は精査が必要だとしている。シベリア抑留者の数をめぐってはかつて米ソ間で論争もあったとされ、その意味でも新資料に期待する専門家もいる。

 ロシア側からの資料提供は、91年のゴルバチョフ・ソ連大統領(当時)が訪日時に3万7千人分の死亡者名簿を提出して以来、断続的に続いている。

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