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【静岡】川勝知事が初答弁 県議会代表質問2009年7月25日
深刻化する医師不足を解消するため、県は、県内の医療機関で働く意思のある医学生向けの奨学金「医学修学研修資金」について、予算枠の100人を超える139人に貸与する方針を決めた。24日の県議会六月定例会で、小楠和男氏(自民)が医師確保の取り組みについてただし、川勝平太知事が答えた。 奨学金は県が月額20万円を医大生に給付し、医師になった後に、給付期間の1・5倍の期間を県内の公的病院などで勤務すれば、返済免除する仕組み。県は本年度から、奨学金の給付者を10人から100人に拡大していた。 この日が県議会初答弁となった川勝知事は「奨学金を拡充することが当面の医師確保に効果的である」とした上で、「本年度は100人の貸与枠を設けるとともに、大学特別枠を設定し、募集したところ、1・5倍程度の応募があった。審査の結果、139人に貸与したいと考えている」と述べた。医療人材室によると、151人から応募があったといい、予算枠を超えた分は今後、補正予算で対応する。 一方、選挙期間中にマニフェストで掲げた東部地域への医大誘致については「教員の確保や、県の保健医療計画における病床数との整合など多くの課題はあるが、関係する方々の意見や各大学の意向を確認しながら、早急に詰めたい」と述べるにとどめた。(藤川大樹) 与党『持ち味を出した』 野党『棒読みするとは』代表質問に対する川勝平太知事の初答弁を受け、与党の民主系県議は「持ち味も出した」と一定の評価、野党の自民、公明の県議らは「予想外で残念」との声が上がった。 民主党・無所属クラブの鳥沢富雄県議は「ほっとした。準備した答弁書だけを読まず、要所でアドリブを入れるべきだとアドバイスを送ったが、午後の代表質問ではうまくやっていた」と評価した。 平成21の岡本護県議は「最初だから及第点をあげていい。大いに議論することはよいことで、これからが楽しみ」と述べた。 代表質問した自民党の小楠和男県議は「まさか、答弁書を棒読みするとは思わなかった。もっとバンバンくると思った。新しいことは言っていない」と拍子抜け。 公明党の阿部時久県議は「郷に入って郷に従ったら改革はできない。現実に直面し、戸惑いを感じているかもしれないが、県民へのメッセージとしては落第点」と厳しい見方を示した。 共産党の花井征二県議は「評価すべき点もあったが、前の石川県政と変わらないという印象も持った。今後も是は是としながら、厳しい目で臨みたい」と話した。(広瀬和実、藤川大樹)
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