松井秀、コーン氏の前でいいとこ見せられず

　ヤンキースの松井秀喜外野手（３５）は１８日（日本時間１９日）タイガース戦に「５番・ＤＨ」で出場し３打数無安打。試合は２−１で勝った。

　松井秀が、しかめっ面でブロンクスの青空を見上げた。

　「（２打席目の三邪飛は）内角の難しい球だけれどストライク。もう少し前でとらえたかった。打撃は悪くなかったのですが…」。０−０で迎えた四回二死一、二塁。相性がいいはずの相手先発・バーランダーの９９マイル（約１５９キロ）の球威に押され三邪飛。淡々とした口調に悔しさがにじんだ。

　この日、９９年７月１８日のエクスポズ戦で完全試合を達成したデービッド・コーン氏（４６）が始球式を行った。実はゴジラにとって特別な存在だった。

　「（完全試合は）ニュースで見たのを覚えています。９９年オフ、初めて大リーグの試合をヤンキースタジアムで観戦したときに投げていたのもコーンだったんです」

　シーズン終了直後に観戦したのが９９年１０月１４日、リーグ優勝決定シリーズ第２戦のヤ軍対レッドソックス戦。強く心に刻まれ、０３年に大リーグ挑戦を決断する要因にもなった。“思い出の人”に恩返しの一撃は見せることはできなかった。（ニューヨーク）

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