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広報から(清水)

地域への還元

2009/07/17
 長丁場のリーグ戦は折り返し地点。エスパルスは17節終了時点で6位。昨季は15位(最終順位は5位)だっただけに、ここから上位との差を詰めていきたい。もちろん、営業面も。今季のホームゲーム来場者は1試合平均1万7422人(17日時点)。1シーズン制となった2005年以降、今季も含めて右肩上がり(※05年:1万2752人、06年:1万4302人、07年:1万5952人、08年:1万6599人)で、他クラブはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を勝ち進む川崎と名古屋の2つだけ。
 「どうしたら来場者数が増えるか」。スポーツビジネスではよく聞く話だ。「チームが強ければ増える」という見解に当てはまらないのは、一昔前の阪神タイガースや浦和レッズ。一方で、「歌手や芸能人を呼ぶ」ことは持続性が見込めない。ともに間違いではないが、それで解決するほど容易ではない。そう言えば、先日こんなことがあった。ホームゲームのキックオフ1時間前に岩下敬輔選手が運営本部に来て聞いてきた。「以前、小学校訪問したときの子どもたちってどこに座っている?」と。まとまって座る場所が分かれば、自ら子どもたちにあいさつをしに行こうと考えていたのだ。
 小学校訪問は、エスパルスがホームタウン活動の一環として00年から行う企画。選手が学校を訪問し、児童の質問に答え、リフティングなど技を見せ、観戦チケットを贈呈する。昨年は33校を訪問し、約1万8000人の児童とふれあった。日ごろお世話になる地元に何か還元できればと続けている。選手も趣旨を理解する。岩下選手は「プロ選手やクラブを身近に感じてほしい。出身の鹿児島にはプロがなくて、自分が小さいころにはこんな機会はなかった。この企画は地元にクラブがある特権」と言う。だから自然と、試合前にもかかわらず子どもたちが気になったのだろう。
 来場者を増やすという考えではなく、エスパルスは地域で何ができるか。これからも学校訪問を続けていきたい。さて、15戦不敗でトップを独走する鹿島を止めて、リーグ戦を盛り上げないと。18日午後7時、アウスタ日本平で鹿島を迎え撃つ。

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試合だけでなく小学校訪問も行う選手たち。岩下選手(中央)も「チームを身近に感じてほしい」と活動を続ける


情熱細胞ロゴ 「広報から」は静岡新聞夕刊「情熱細胞」掲載の「J-Strut」の転載です

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