モスクワ(CNN) ロシア南部チェチェン共和国グロズヌイで15日、人権団体「メモリアル」の女性活動家ナタリア・エステミロワさん(50)が誘拐され、その後隣接するイングーシ共和国で遺体で発見された。同団体のモスクワ事務所が発表した。
エステミロワさんはグロズヌイ大学の研究者と講師を経て、1998年から報道や人権活動に携わり、チェチェンの専制的指導者であるカドロフ大統領を公に批判していた。この日午前8時半頃、グロズヌイ市内の自宅から何者かによって白い車で連れ去られた。エステミロワさんは拉致された際に叫んでいたという。
ロシアのメドベージェフ大統領は事件を厳しく批判し、容疑者を厳しく処罰する意向を明らかにした。またジャーナリスト保護委員会は声明を発表し、事件を直ちに徹底捜査するよう求めた。