東京都議選(定数127、42選挙区)は12日投票、即日開票された。政権奪取を狙い、追い風に乗る民主党(現有34議席)が各選挙区で票を伸ばし、54議席を獲得、初めて第1党となった。麻生政権の支持率低迷で逆風にさらされた自民党(同48議席)は38議席に大幅後退。公明党は現有に1議席を加え23議席としたものの、自公を合わせた与党の議席は勝敗ラインの過半数を割り込んだ。自民党内で麻生太郎首相の責任を問う声が強まるのは必至で、次期衆院選に向け首相の進退に波及する可能性も出てきた。
投票率は54.49%で、前回(05年)の43.99%を大きく上回った。自民は40年間にわたって維持してきた第1党から転落した。与党の過半数割れで、石原慎太郎知事は難しい議会対応を迫られることになりそうだ。
民主は38選挙区で公認候補がトップ当選を果たした。七つある1人区のうち、6選挙区で自民党候補らと争い、5選挙区で当選。3人を擁立した世田谷区や練馬区では全員が当選するなど、圧勝した。
自民の38議席は、第2党に転落した1965年に並ぶ過去最低の議席数。特に1人区では6人が落選する惨敗を喫した。複数人区でも荒川区や北多摩2区で議席を失った。
公明も逆風下での選挙となったが、支持母体の創価学会を中心に徹底的な組織戦を展開、5回連続の候補者全員当選となった。
共産党は前々回から続いた退潮傾向から脱せず、現有13議席を8議席に減らした。東京・生活者ネットワークは4議席が2議席になった。社民党は議席を回復できなかった。【鮎川耕史】
毎日新聞 2009年7月13日 1時10分(最終更新 7月13日 22時09分)