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民主公約、夫婦別姓明記見送り 党内に根強い慎重論

2009年7月15日8時1分

 民主党は、総選挙マニフェスト(政権公約)で、選択的夫婦別姓制度を柱とした民法改正の明記を見送る方針を決めた。同党は98年の結党以来、野党共同でこの改正案提出を重ねてきた。政権交代後に推進すれば実現へ大きく近づくはずだっただけに、推進派の不満が募っている。

 民主党の民法改正案は、同姓か別姓かを選べる選択的夫婦別姓導入▽現行では男性18歳、女性16歳の婚姻年齢を男女ともに18歳に▽再婚禁止期間を半年から100日に短縮▽現在は2分の1の婚外子の相続分を嫡出子と同じに――などが盛り込まれている。

 国会提出は衆参両院で通算16回を数え、今国会も参院で共産、社民両党と共同で提出。しかし、野党多数の参院では可決される可能性が高いにもかかわらず、法務委員会での審議もされなかった。

 消極姿勢の背景には、党内に根強い保守系議員を中心とした慎重論がある。マニフェスト検討段階で推進派が「国民の関心も高く、コストもかからない」と明記を求めたのに対し、ある幹部は「これまでは野党だから(否決前提に)提出できた」と説明したという。政権政党となれば、実現をめぐって党内の推進、反対両派の対立が過熱しかねないとの懸念があるようだ。(秋山訓子)

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