収録終り、怒りをブチまけようとしたら、すかさず先輩芸人に止められる。
手首なんかは女の子のようだし、裸になれば見事なまでの幼児体型で、実際のケンカになれば弱いこと弱いこと。そのくせ、毎日のように苛立っているからみっともない。
「どうしてそんな事でキレるの?」とお考えの方には、自分の親を蹴飛ばされた事を思って欲しい。それと同じぐらい大切なモノ。「まぁまぁ、いいか」という気持ちにはなれない。
収録終り、怒りをブチまけようとしたら、すかさず先輩芸人に止められる。
手首なんかは女の子のようだし、裸になれば見事なまでの幼児体型で、実際のケンカになれば弱いこと弱いこと。そのくせ、毎日のように苛立っているからみっともない。
「どうしてそんな事でキレるの?」とお考えの方には、自分の親を蹴飛ばされた事を思って欲しい。それと同じぐらい大切なモノ。「まぁまぁ、いいか」という気持ちにはなれない。
笑った、笑った。確かに昨晩は『ろくでもない夜』だった。芸人だらけの仮装大賞では、皆それぞれそこそこ時間をかけて作ってきていたりして、普通にクオリティーが高かったりしたのもバカバカしく、合格音が鳴って飛び出してくる裏方が異常に多いというミニコントがくだらなさすぎた。こんな時間が好きだ。
5時間あるライブの中では、普通に「今後『ろくでもない』はどういった展開をしていくか?」という話にもなり、芸人が楽器を握る『ろくでもない唄』の方は規模を少しづつ大きくしていこう、ということでまとまる。とりあえず、次回は8月9日に新宿ロフトで。ヒールなんかは履いてこない方がいいかも。バンドによってはグチャグチャになる。
それにしても喉が痛い。『ろくでもない夜』も昼間は普通に『はねるのトびら』の収録があったりするわけで、睡眠不足も良くないのかもしれない。それもあるが、考えてみれば6月の中旬からメチャクチャなペースでライブをやっている。ちなみに明後日は『Made in KingKong』。大丈夫なのか、おい。
睡眠不足とはいえ、寝るのがヘタなのか、2時間もすればバッチリ目が覚める。体力的にはまったく問題ないのだが、喉が心配。やはり寝かせてやらないといけないみたいだ。寝室にカーテンがないのも問題か?検討しよう。
人を驚かせるのが大好きだ。「何?お前、そんなカード隠し持ってたの?」という。例えば犬が急に喋りだすような。「どうせ、『ワン』と吠えるんでしょ」と思っていた人達をひっくり返して、キャッキャッと笑いたい。そして、「喋る犬」として皆がようやく認識した頃に、翼を生やして空を飛びはじめる。「おいおい、なんだこの生き物は?」と皆の目玉をまんまるになれば上等。
例えをなぜ犬にしたのかはさておき、「大体これぐらいでしょ?」とラインを引かれた瞬間がもっとも興奮する。その瞬間こそが「はい、コッチ」と隠していたカードを出すタイミング。股間がソワソワするのであります。
その為にも、手持ちのカードを増やして、そしてそれら全てをコッソリと徹底的に育てておかなければならない。少しづつ、少しづつ、小出しにしていって、「コイツ、何者だ?」という雰囲気が広まっていけば理想。驚かせる為だったら、いくらでもZipMotorsにこもる。隠し持ってるカードを毎晩磨くのであります。
日本列島ドンガラガッシャン大作戦の第1弾は絵本。そして今制作している第2弾は絵本とはまた違うジャンルのエンターテイメント。こちらの制作もいよいよのところまできているので、今からぼんやりと第3弾をどうしてやろうか?と考えているのであります。もちろん、前二つとは違ったジャンルのモノにする。
要は、誰にも計らせたくないのだ。たとえ誰かが「これぐらい」とボクを計ったとしたら、その人に対し次なるカードを出して「ベロベロバー」と言って、そうやって誰にも計らせないまま生涯を終えたいのです。人としてはあまり褒められた性格ではないけど、怒らないで。これはつまり人生をかけてのイタズラなのであります。
夏休みの工作の宿題では、一ヶ月をかけて『ビックリ箱』を作った西野少年でありました。「オルゴール」と聞いて優しい顔でフタを開けた担任の先生は、たいそうひっくり返ったとさ。
五反田のとあるマンションという局地的な初お披露目となった『Zip&Candy』。そしてボクにいたってはマンションの一部の住人の皆様に部屋番号までバレるという、スットコドッコイ火災誤報事件から一夜明け、「もし、今度、本当の火事になったらどうしよう?」という事を考える。備えあれば憂いなしだ。
とにかく守らなければいけないのは宝物。思い出の品や原画を窓からなげるか?いや、確か、窓から物を投げるのはそこそこの罪に問われるんじゃなかっただろうか?こういう非常事態もそうなのか?他に方法はないのか?…あれこれ考えるが、これといった対策は練れず。できれば火事は起きてほしくないものだ。
今回の一件でちょいとした珍事件が起こったが、それはここには書かず、どこかのトークライブで話そうかと。それこそ、このブログが更新されている今頃は新宿ロフトプラスワンでの糞ライブ『ろくでもない夜』の真っ最中。さっそく話しているかもしれない。
前回からすぐとなった今夜の『ろくでもない夜』のメイン企画は『プチ仮装大賞』。芸人達手作りの安っぽい作品の見せ合いっこ。もちろんボクも参加させてもらう。ただ今、『はねるのトびら』の収録から帰ってきて、ライブまでの間にシコシコと準備している最中。他の連中が何を作ってくるのかも楽しみ。さて、結果はどうなるやら?
週明けの13日の月曜日は2回目となる『Made in KingKong』。毎回ゲストを2~3組お招きしてただただお喋りするライブ。前回はどういうわけかライブの最後に皆で大縄に挑戦した。今回もそのようなことがあるのか??このライブのお楽しみとして、オープニングでは毎回キングコングの新ネタをおろすことにしている。今回ももちろん。会場である北沢タウンホールという場所がそうさせているのか、とにかく他の寄席小屋とは少し違った雰囲気なので、少し実験的なネタをやることにしている。今回はとくにフザけたネタ。怒られるお客さんもおられるかもしれないが、どうぞ楽しんでいってくださいませ。
初めてbaseよしもとの舞台に立った時と今とで、圧倒的に違うのは、例えば「何か作る」となった時に、当時は構想から一週間後に発表できたものも、今では数か月、モノによっては数年かかってしまうようになった。変わらないのは漫才ぐらいで。
なので、定期的にやるライブの存在なんかがとても助かる。見捨てられていないことを定期的に確認できてホッとする。居てもいいのだと思える。読むのが日課となっているブログ、後藤ひろひとマンの『ひろぐ』の『ラジウム発見と方程式の関係』という回に書かれていたことがまさにそう。ブログもそうなのだ。じゃあ、「ブログをやめるな」という話になるんだけど、もちろん考えがある。まだ言わない。ドキドキさせてやります。
人の失敗を願っている場合じゃないよ。今を変える方法は、あなたが頑張るしかない。あなた頑張れ。ボクも頑張る。
それではライブに行ってきます。
29歳。シコシコと制作活動。『Zip&Candy』、完成までの道のり険し。はやく世間様にお披露目したいものだ。
20歳。『はねるのトびら』が始まって右も左もわからなかった頃、お客さんから一通の手紙をいただいた。番組について書かれたもので、「西野は芸人のクセに海に落ちないし、ブリーフもはかない。楽して、カッコつけて、オイシイ仕事ばかり。芸人ならば体を張れ」というもの。もちろん冗談だと思って読み進めていくと、どうやらそうでもない様子。『海に落ちない=オイシイ』の図式になってしまう意味が分からなくて、「ありゃりゃ…」と困ってしまって、放送を重ねるたびに、こういう人が少なくないと知り、さらに困った。
だけど考えてみれば、ボク自身も幼稚園や小学校低学年の頃は、いかりや長介サンをはじめ、そういう場所に立つ人達に対して、同じようなことを思っていたなぁ、と。
白いモノをより白く見せるためには、隣に黒を置けばいい。クリーム色じゃダメ。コントラストが弱くなる。梶原の相方であり、『はねるのトびら』のあの場所にいる以上、ボクは黒くなきゃいけない。だけど、知ったような口をきく人達を別のアプローチで黙らせてやろうという気持ちがどこかにあった。
それもキッカケの一つで、今日の活動に至るわけだけれど、この活動をする以上、黒色は弱まっていく。やっぱり「海に落ちるのを本気で嫌がる人」「ブリーフをはきたがらない人」であって、「アイツ芸人のクセに…」と言われることを受け入れている人の方が、「黒」としては一枚も二枚も上手だ。いかりやサンや矢部サンの強さってソコだろうな、と思う。
ただ、環境が少し違うのは、総合演出が番組開始当初から口を酸っぱくすいて言っていたことで、『はねるのトびら』は一コンビだけを全面に押し出すという作りをせず、「横並びの5組でいきましょう」ということで始まった。例えば、押し出される一コンビだったら、こういう活動もしていなかっただろうな、とも思う。どちらが良かったのかは分からないけど、ただ、今はとても楽しい。
合気道のように人生を生きられれば良いと思うわけです(合気道をよく知らないけど…)。どうやら自分はコッチに流された。その流れに逆らうのではなくて、自分がその方向に流れたのであれば、その方向に流れる力を利用して、ひっくり返す。「今月、スケジュール表が真っ白なんです」と嘆く後輩を見ていつも思うのです。それは大チャンスだぜ。
…と、ここまで書いたところでマンションの火災警報が鳴る!
「火事です!避難して下さい!」とアナウンスが部屋に流れ、一刻を争う事態に。
まず考えたのが絵本の原画。それだけは守らなければ。『Zip&Candy』の原画は数枚、これは持ち出せるが、『Dr.インクの星空キネマ』の原画は80枚近く。これをまとめていたら自分もろとも『Zip&Candy』も炎にくるまれる。こいつには未来がある。泣く泣く、『Dr.インクの星空キネマ』を見捨て、玄関を飛び出す。非常階段に出れば、上の階からもたくさんの人、人、人。その人の流れに乗って、『Zip&Candy』の原画を抱きしめたお笑い芸人も下へ下へと。そして降りきった時に知る。
どうやら新しく引っ越してこられた方が間違って非常ボタンを押してしまったらしい。
安堵の表情を浮かべるマンションの住人。まもなく視線がボクに集まる。「キングコング西野さんですよね?このマンションに住んでたんですか?あれ?それは何ですか?絵本の原画?ほぉ~。ちなみにどんな話なんですかぁ?」
かくして、『Zip&Candy』は衝撃的なカタチで世間にバレてしまったのである。くしくも冒頭の文章に繋がったわけだ。
部屋に戻る非常階段で住人による深夜0時前のプチ撮影会が開かれたことは言うまでもない。
数年続けてきたブログ。残り一年をきって、ようやくURLとやらの貼り付けかたを覚える。パソコンを使いこなせているデキる男風で、どうもニヤニヤとしてしまう。こうなったら毎日何か貼りたい。
当時、妖怪ちんぷんかんぷんによく注意していたこと(「ボクはやったんですけど…」という言い訳)を糞ダルマが本日やらかして、その矢先、電話が鳴った。「また、やっちゃいましたねぇ~。デへへ…」と須藤さん。今回の独演会の富山事件を笑われる。行く先々でなにかと事件が起こってしまうのは、いいのか、悪いのか。ネタにできたら良しとしよう。ひやかしの電話なのかと訊けば、ちゃんと用件があった。少しガッカリしていたところだったので、嬉しかった。「人に期待するな」と言われることもあるが、やはり期待する。期待して落ち込もうが、人には期待する。だってボク1人じゃ何もできない。
須藤さんは少し前にお願いしていた遊びの件を、仕事の合間に進めてくれているそうだ。今夜にも途中報告の電話をくれるとのこと。金稼ぎがしたいわけじゃない。作らなきゃいけないモノや、残さなきゃいけないモノがある。それは世間の流れに関係なく。リスクだらけのその場所に、飛び込んでいこうとする人はやはり魅力的。ボクの周りに何人かいる。須藤さんもそう。そういう人達と呑む酒は旨い。
「次は何をしちゃおうか?」
これが決まり文句。
かくいうボクはあいかわらず制作部屋『ZipMotors』にこもる日々。次回の『Made in KingKong』の新ネタは作れたし、日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾は先方の返事待ち。今のところメインで動いているのは絵本第2弾『Zip&Candy』の制作。7ページ目。前作に引き続き今回も街が出てくるんだけれど、昭和の日本がモデルだった前作に対し、今回の街のモデルはヨーロッパとコンビナート。部屋の中の調度品のデザインの参考にしているのは、もはや愛読書『ロシアのかわいいデザインたち』。ヨーロッパの街並みや工場関連の写真集を片っ端から買い漁る。五反田の本屋の店員さんには工場フェチだと思われているに違いない。
だけれど、できるなら写真よりも体験したいものだ。プロでもなけりゃ、絵の勉強をしたこともないけれど、この足で登った坂や、この手で触った石垣の方が説得力があるのは薄々気がついている。前作の森を描く時に行った屋久島は、確かに血となり骨となった。
今のところ、絵本は今回が最後と決めている。前作と合わせて、もともと子供の頃から持っていた描きたい事というのは描いたし、あまりにも時間がかかり過ぎるから。今回も相当急がないと10年間で2冊なんてこともありうる。最後だけに後悔はしたくない。作品は一生残るから、一本の線の妥協を生涯背負い続けることになる。それは嫌だ。
とはいえ、息詰まる絵本制作に頭を掻き毟り、逃げ出したくなったりもする。筆を走らせながら次なる舞台の構想や、『ろくでもない唄』の展開を考えるという現実逃避も。そこで楽しい遊びを思いついちゃったら、また首が絞まる。蟻地獄のような感覚です、まったく。
そんな事を話すのか?そんなような事は話すライブが、この夏。お台場の夜に先輩の大谷さんと2人で話します。今回で4回目。少し気を使いながら話すボクを鼻で笑ってくださいませ。
昨晩の打ち上げは、『第39回 西野亮廣独演会in富山』で起こった事件の一部始終をおさえておいたビデオカメラの映像を見ながら、大いに盛り上がった。独演会がいつかDVDになることがあるなら、間違いなく特典映像行きとなる本番前のピリついた楽屋風景。トラブル対処の生々しい声が飛び交っているのである。それらは笑い飛ばすことで昇華させたい。そして今回の一件においてのお客さんの感動的なエピソードも聞いた。それも交えて特典映像に。実に男らしいお客さんがいたもんだ。ありがとう。
「ピンチはチャンス」とはよく言ったもので、プラスであろうとマイナスであろうと、その針が振りきっている時というのは、ワンアイデアで大きく化ける可能性を秘めている。今回であれば、その一部始終を映像に残すということ。いつか笑い飛ばすには十分すぎる素材だ。自分の身を救うのも、自分の身の回りを楽しくするのもユーモア。物事を受け止める時に「面白がれる」というユーモアがある人とない人では雲泥の違い。
5年前の自由が丘のBarで、タモリさんと「子供の頃にドキドキさせてくれる絵本がなかった」という事を話し合った。「それならば作ろう」という事で、『Dr.インクの星空キネマ』に繋がるんだけど、そもそも、どうして子供の頃にドキドキさせてくれるような絵本がなかったのか?考えられる可能性は次の2つ。「世の中にドキドキさせてくれる絵本がない」「ドキドキさせてくれる絵本はちゃんとあったけれど、間にいる大人がボク達の手元にくる前に自分の判断で止めていた」。後者だと思う。
人生経験を積んでいく上で、自分の『ものさし』にやけに自信をつけてしまって、「子供はコレが好き」「コレは子供向けじゃない」という判断を簡単にしてしまうようになったのだと。当時のボク達の手元にきていた絵本は、大人が「コレは子供向き」という判断を下したモノばかりだったのではないか?「大人に何がわかる?」というのがタモリさんとボクが出した結論。人生経験というのは時に判断を鈍らせる。大袈裟でも何でもなくて、例えば『Dr.インクの星空キネマ』を「この作品は白黒で色がないから子供向けじゃない」という判断をしてしまっている大人が絶対にいるはず。台風の日に激しく揺れている電線を見てワクワクしたり、停電で真っ暗になってしまった家にドキドキしたり、ボク達がもともと持ち合わせていた「面白がれる」という感覚からなるべく離れたくないものだ。
芸人の見方に対しても思う。やけに「人として」を芸人に求めるがちだが、そもそも芸人というのは人になり損ねた生き物。昔に比べて社会的地位が少し上がってしまったから、分かりづらくなったのかも。だけど、芸人に「人」を求めるのは、ゾウの鼻を短く切っちゃうようなもの。あの人は、肺がんの記者会見でタバコを吸っていた。「面白がって下さいよ」というメッセージでしょう。
いつまでも面白がれる人間でありたいもんです。
高校を卒業してこの世界に飛び込んで、ガムシャラに汗を流して、気がついたら毎月規則正しいスケジュール表になって、たくさんのお金をいただいていた。きっと自分もそれを望んでいたはずなのに、いざなってみると退屈で、「何かしたい」と嘆いていた。
自分から変えていかなきゃ誰も変えてくれないから、なかなか大胆な決まり事を一つ作った。勘のいい方はお気づきかも。梶原もマネージャーも困惑していた。
『日の出アパートの青春』がその始まりかもしれない。とにかくドキドキする毎日が少しづつおくれるようになってきた。嬉し涙を流したり、悔し涙を流したり、称賛されたり、罵倒されたり、アゴが外れるぐらい笑ったり、地獄のように落ち込んだり…。それは今までになかった毎日。安定なんてあったもんじゃない。先の保障も何もない。だけど、ボクは今、毎日とてもドキドキしている。
今日は『第39回 西野亮廣独演会in富山』。今回は一波乱あった。
会場に着くやいなや、先に会場入りしていたライブスタッフさんが「西野さん、ちょっと…」と、見れば顔面蒼白。今まで数々の事件を共に乗り越えてきたスタッフさんですから、ちょっとやそっとの事でうろたえるような面子ではないが、今回ばかりは今までと事情が違うらしい。
手を引かれステージに向かうとなかなかのトラブル。
こりゃ、大変。とはいえ、全国各地でやっている独演会の料金は基本的には同じ。富山公演だけ悪条件というわけにはいかない。
ライブ前、ピりついた楽屋。愚痴ってもしかたがないし、責任は下調べ不足はこちら側にあるし、お客さんは集まっているし、とにかくやらなきゃいけない。やった上で、どう納得させるか?
またボクがワガママを言った。その案で決定。ここでは言わない。ボクと富山のお客さんの秘密。しばらく真面目にコツコツ働かないとね。
開演。ステージに出て行って、頭を下げて事情を説明。あとは2時間喋った。そして笑い声を聞けた。
ボクの芸人人生初の刺激的な始まりで、どうにか無事に着地。独演会は毎度ハラハラさせてくれる。
富山の皆さん、お互いなかなか貴重な経験になりましたね。ごめんなさい。そしてありがとう。あなた方に逢えて、あなた方の笑い声が聞けて、楽しい人生です。また逢いに来ます。
さて、次回はいよいよ大阪公演。
明日もドキドキしていたいです。そんな明日が子供の頃描いていた未来です。
富山に来ている。昨日は4000人近い人の前で漫才をした。空き時間に楽屋の隅で絵本第2弾『Zip&Candy』を描いていたら、木村祐一さんが来られて、久しぶりに話し込む。『ダイヤル38』の公演中止の話、絵本第2弾の話、愛車の話。他にもとりとめもない話をつらつらと。そして、なぜか「あきひろ君」と呼ばれているのだ。
車についての考えは同じ。互いに旧車に乗っている。確かに、不便も多い。ただ、ボクと木村さんが旧車を好む理由は同じ。あと10年もすれば(1960年代あたりの)旧車には寿命がきて、世の中から旧車が無くなってしまうから。それに乗れる瀬戸際の世代にあって、乗らないことの方がおかしい、という考え。ただ、この思想には味方があまりにも少ない。苦労も多いから。ボクの近くでいえばロバートの秋山竜次がその類。ちなみに、先日ゲストに来られたクレイジーケンバンドの横山剣さんとは車のチョイスがまるっきり一緒で、ひたすら嬉しかった。セドリックとムスタングである。それらはデザイン性から言っても、世の中に残り続けて欲しいものである。そういうのが街を走っていたら楽しいもん。
デザインが好きだ。自分好みのデザインに囲まれた生活は楽しい。作業部屋『ZipMotors』には今までの舞台のポスターが額に入れられて飾ってあるが、それら一つ一つは毎度デザイナーさんと話して試行錯誤の上に出来上がったポスターなので、その空間はやはり楽しい。
8月19日にある『第40回 西野亮廣独演会in大阪』では舞台セットとして、バックに幕を作ろうかと思っていて、その幕にシンボルマークのようなモノをプリントしようと検討している。そのデザインをどうするかという話し合いはひたすら楽しい作業なわけで。ゾクゾクするような舞台が出来上がれば嬉しい。大阪公演は京橋花月という吉本の劇場だから、その辺りの遊びができるのだ。
ただ、独演会で全国を回って、その劇場それぞれの素舞台もまた新鮮で楽しい。会場入りして、舞台を観に行く瞬間が毎回楽しみなのである。
今日は『第39回 西野亮廣独演会in富山』。会場はclub MAIRO。さてどんな舞台だ?
舞台にセンターマイクが1本というのが、すでに楽しいデザインなんだけどね。
昨晩。堤下(先輩)が祝ってくれるということで2人で呑むことに。プレゼントにギターを貰う。まもなく芸人がザクザクと集合しはじめた。どうやら堤下(先輩)が誘ってくれたよう。芸人連中に手荒く祝っていただき、掌に火傷。ありがとう。
そんなわけで29歳。決めていたことがある。それは前々から言っていたことだけど、このブログを30歳の誕生日でやめるということ。29歳になってしまったので、あと1年というわけ。
こんなブログでも楽しみにしてくれている人がいて(関係者ばかりという話もあるが…)、「やめないで」と言われることもある。だけど30歳にもなると後輩が増えてくる。納得いかないことを正直に書く上で、その矛先が後輩に向いてしまうのは嫌だ。偉そうにできる立場で偉そうに言ったところで、リスクがあまりにも少ないし、リスクがないところに飛び込んでいく事を良しとしてしまうのは芸人としてどうかと思う。事実、尊敬している先輩芸人であろうと、そういった態度をとった先輩芸人のその部分は今までラジオとかでケチョンケチョンに言ってきたし、自分がそうなるのは嫌だ。
オナラをこくなら便所じゃなく、リスクのある教室。それが自分のルール。
物が言いやすくなってしまったら、言うことに興味がなくなるのです。30歳で終わらせないと、終わらせるタイミングを逃してしまいそうなので。スパッと。
そしてまた次の新しい遊びを探す。皆がドギマギするような。
明日(日付上は今日)から2日間は富山に飛ぶ。『よしもとエキスポ』という大きなイベントと、翌日は『第39回 西野亮廣独演会in富山』を『club MAIRO』という会場で。さて、どんなステージだ?楽しみ。今月13日にある『Made in KingKong』の新ネタはバッチリできたし(破壊的にくだらないネタ)、富山空き時間は羽を伸ばそうかな。遊ばなきゃ意味がない。それもまた自分のルール。
好き勝手やっているように人から言われるが、自分の中でルールを決めていて、そのルールに従って真面目に生きているのです。
そんなわけで、ブログの更新はあと363回。
今日は『第40回 西野亮廣独演会in大阪』のチケット発売日。
独演会の大阪公演は何年ぶりだろう?スタートの三回ぐらいは大阪の『うめだ花月』でやっていたが、まもなく東京公演が始まり、そこから全国を回るようになった。
今回は『京橋花月』という吉本興業の劇場というのもあり、普段よりも演出面での遊びがしやすい。演出といっても、始まってしまえば2時間ただただ喋るだけになるので、客入れ時や、客出し時の話になるが。それでも、そこで遊べるのは楽しい。舞台をやってきた経験が少し活きるかも。
もちろん大阪には思い入れがある。
今は大阪の芸人さんも才能がある人はすぐに全国ネットのゴールデン番組に起用されたりもするけれど(いいことだと思う)、お笑いブームが起こる前、ボクが一年目の頃は大阪~東京間の距離はかなりあって、大阪でそこそこ盛り上がりを作らないと、東京からお声がかからなかったのだ。そもそも舞台とTVとの距離もかなりあったし。TVに出るなんて大ニュースだったのだ。
そんなわけで、東京で活躍されているスターさんの文句を言いながら安い酒を呑んで、セックスして、ヤクザに追っかけられて、先輩芸人と毎日のように喧嘩して、とにかく多感な季節を過ごした大阪の街。そこでのライブはやはり特別なものがある。一年目のボクの舞台の姿をい知っている人も住んでいるしね。
まぁ、簡単に言うとドキドキしとるわけです。