飯能信用金庫(内田哲理事長)は18日、南大塚支店(川越市)の男性支店長代理(45)が顧客2人から預かった定期積立金約1024万円を着服したため、08年9月に懲戒解雇したと発表した。また、今年4月の金融庁の検査を受け、小手指支店(所沢市)の男性主任(35)が同じ手口で約34万円を着服していたことも発覚したとしている。
同信金によると、元支店長代理は96年3月~08年8月、所沢支店の顧客2人の自宅を毎月訪問する定期積立金の集金を担当。信金への入金を遅らせたり、他の顧客の口座から補てんするなどして着服した。顧客はいずれも足が不自由で来店できないなどの高齢者だった。元男性支店長代理は転勤しても後任に顧客を引き継がず、そのまま担当していた。
預かり証を渡さないことなどを不審に思った顧客の知人が、08年7月に信金に指摘して発覚。信金の調査に対して、元支店長代理は「パチンコや競馬などに使った」と話しているという。顧客には全額返済しているが、信金側は「全容解明が出来ていないので、発表を伏せていた」と話している。【内田達也】
毎日新聞 2009年6月19日 地方版