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【心に響くことば】(下)放送作家・小山薫堂さん (2/2ページ)
私は『恋する日本語』という本を書きましたが、言葉の成り立ちを知っているか知らないかで世界の広がりが違います。例えば、米国から入ってきたベースボールが、なぜ「野球」になったのか。俳人であり国語学研究家の正岡子規が、自身の幼名「升(のぼる)」にちなんで「野球(のぼーる)」という漢字を当てはめたんです。彼は故郷の四国にベースボールを持ち帰ったといわれていますね。
最近、気になるのは、若い人が語尾に「みたいなぁ〜」といったあいまいさを表す言葉をつけることです。断言することへの自信のなさ、余韻を持たすことで人の顔色をうかがっているようなところが感じられます。好かれていたいという思いより、むしろ面倒なことにかかわりたくない。そう考える人が多くなってきているのでしょう。言葉は現代社会の縮図です。
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【プロフィル】小山薫堂
こやま・くんどう 放送作家、脚本家。昭和39年、熊本県生まれ。45歳。「料理の鉄人」「THE 世界遺産」など人気テレビ番組を手がけてきた。アカデミー賞外国語映画賞の「おくりびと」の脚本を担当。
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日本語力認定ことば検定(日本語力認定ことば検定委員会主催、産経新聞社主管) 2級、3級の受験はインターネット(http://kotoba.the−kentei.jp/)で31日正午まで。1級は10月17日に東京で実施。
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