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「ウイグル騒乱、公開調査を」 亡命組織主席、米紙に

2009年7月9日14時37分

 【ワシントン=村山祐介】中国・新疆ウイグル自治区ウルムチでの騒乱で、中国政府から名指しで関与を指摘された亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」主席のラビア・カーディル氏(62)=米国在住=が8日付の米紙に寄稿。「騒乱について独立した公開調査を行う必要がある」とし、中国当局とは別の第三者による真相究明を訴えた。

 「騒乱の真実」と題した米紙ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿でカーディル氏は、騒乱の背景には「中国による長年の弾圧に対するウイグル族の不満」があると指摘。事態の解決には漢族とウイグル族の「信頼と尊敬、平等に基づく対話が必要」としながらも、「中国の現政権の政策ではそれは不可能だ」と批判した。

 一方で、「中国による度を超えた武力と同様に、デモの最中のウイグル族による暴力を明白に非難する」として暴力には一切くみしない立場を強調した。

 また、米政府が「事実関係を確認中」として中国政府への非難に踏み込んでいないことについて、「米国は暴力を非難し、ウルムチに日々の人権侵害を監視する領事館を設けなければならない」と積極的な関与を求めた。

 カーディル氏は99年に中国で投獄された後、05年に米国に亡命。ウイグル族の人権問題を訴え、「ウイグルの母」とも呼ばれる。ノーベル平和賞候補に名前が挙がったこともある。

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