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TBS、視聴率低迷で異例の7月改編

2009年7月7日

 視聴率の低迷に苦しむTBSテレビが今月、異例の番組改編を行う。かつてない規模の4月改編が成果を上げられず、わずか4カ月で見直すことにした。4月改編の目玉だった約4時間の生放送番組「ひるおび!」は3時間に縮小。韓流ドラマを放送したり、「水戸黄門」の再放送枠を移したり。中高年層を強く意識した改編だ。

 「TBSは追い込まれている。非常に厳しい」。5月下旬に着任した菅井龍夫・TBSテレビ編成部長はこう話す。

 編成部長は2度目の登板。06年1月初めまでの部長時代は「みのもんたの朝ズバッ!」を定着させた実績を持つ。営業部門に転じていたが、視聴率低迷で異例の再起用が決まった。

 TBSの今年4〜6月の平均視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は、ゴールデンタイム(午後7時〜10時)が9.8%、プライムタイム(同7時〜11時)が9.9%、全日(午前6時〜翌午前0時)が6.4%。NHKと在京キー局の中でいずれも5位。3帯ともそろって5位になるのは初めての事態だという。

 一部を除いて春のドラマが低迷した上に、新番組「ひるおび!」は視聴率が3%台。平日夕のニュース番組「総力報道!THE NEWS」も平均が前半4.9%、後半6.5%と振るわなかった。「視聴者のニーズに応えられていない面もある」と石原俊爾社長も認める。

 7月改編は学校の夏休みをにらんで20日以降に行う。原則として「ひるおび!」を1時間短縮し、午後2時台に生放送の「サカスさん」を移す。午後3時台は日本の少女マンガが原作の「韓国版 花より男子」、午後4時台は韓国時代劇「宮廷女官チャングムの誓い」を放送。韓流ファンが多い中高年層を引きつけ、午後5時台に移す「水戸黄門」の再放送につなぎ、午後6、7時台の「THE NEWS」へ引き込む作戦だ。

 春と秋の本格改編期に挟まれた中途半端な時期だけに、準備期間は十分ではない。不況で制作費も潤沢とはいえない。「できることは限られているが、視聴者が戻るきっかけをつくりたい」と菅井編成部長は話す。(赤田康和)

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