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天下り先、37年連続受注

2009年07月04日

   ■県議会委で判明 県道の清掃業務

 県職員OBの「天下り」先の業者が、県道の清掃業務を今年度まで37年間連続して受注していることが、3日の県議会土木森林環境委員会で明らかになった。業務委託料は年間約2億円に上り、一部県議から問題視する声が上がっている。(床並浩一)

 この業者は、県建設業協同組合(甲府市)とその子会社「建協クリーンロード」(同)。県によると、1973年度から2003年度まで同組合が受注。04年度から今年度までクリーン社が受注してきた。

 02年度までは県が契約先を選ぶ「随意契約」。03年度から「指名競争入札」に、06年度からは「一般競争入札」に改めた。指名競争入札の03〜05年度の3年間は、それぞれ5社が入札に参加したが、いずれも同組合(03年度)とクリーン社(04、05両年度)が落札。一般競争入札の06〜09年度は、いずれもクリーン社のみの入札だった。

 予定価格に対する落札価格の割合を示す落札率は、04年度以降、93〜98%台で高止まりしている。県や組合によると、県土木部(県土整備部)出身者が歴代就職。今年5月にOBの役員が任期満了で退任するまで、採用を続けてきたという。

 公共事業をめぐる談合事件が相次ぐなか、県は「入札改革」に乗り出し、08年度から予定価格1千万円以上の公共事業の業者は一般競争入札で決めている。だが、県が定める入札の参加要件を満たす必要があり、08年度の入札1215件のうち、1社だけの参加が1割近くの110件にのぼった。

 委員会で県議の1人は「1社では、一般競争入札といえない。入札の参加要件を見直すべきだ」と指摘。これに対して県の担当者は「たとえ1社でも、競争性は保たれている」と釈明した。

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