■「新たな公共交通体系づくりの基本計画」策定
本市は、平成11年11月に、「新交通ネットワークの整備（アストラムライン延伸計画）」と「既存交通の改善・機能強化」を内容とする「新たな公共交通体系づくりの基本計画」を策定・発表しました。
この計画の中で、アストラムラインの延伸計画については、大規模なプロジェクトであり事業期間も長期にわたるため、次のとおり、「ユニット化による段階的整備」や「節目、節目での見直し」をすることにしていました。

(1)　ユニット化による段階的整備−
アストラムライン延伸計画は、西風新都線、東西線、南北線の３路線あり、大規模なプロジェクトです。
このため、ネットワークについての整備効果を明確化できるよう、これらの路線を３つにユニット化しており、第１期事業は広域公園から西広島駅、第２期事業は西広島駅から本通駅、第３期事業は広島駅から都心及び南北線の広大跡地付近までという段階的な整備プログラムとしています。
 
 (2)　節目、節目での見直し−
アストラムライン延伸計画は、事業期間が長期にわたります。
このため、今後の本市の財政状況を踏まえ、財政健全化計画の最終年度である平成15年度、第1期事業化区間完成後、第2期事業化区間完成後といった節目、節目での調整を行い、場合によっては、見直しを含めて柔軟に事業を進めることにしています。
この計画の概要については、下記リンクをご覧下さい。

■計画策定後の状況
(1)　見直しの結果、西風新都線（第1期）の事業化検討は、第2次財政健全化計画終了後に−
　「新たな公共交通体系づくりの基本計画」策定後、アストラムライン延伸計画の第1期区間として位置づけている西風新都線の事業化に向け、関係地権者並びに沿線住民の方々との協議・調整を進め、平成15年2月には、その導入空間であり、己斐地区のまちづくりの骨格となる「己斐中央線」を都市計画決定しました。
　しかし、同年10月には財政非常事態宣言が出されるなど、極めて厳しい財政状況を踏まえ、節目節目での見直し方針のとおり、平成16年2月に見直しを行った結果、1期の西風新都線は、第2次財政健全化計画(H16〜H19)終了後において将来の事業化時期を判断することにしました。
　平成20年2月に公表した「今後の財政運営方針」に基づき、交通ビジョン推進プログラムを更新する予定ですが、こうした節目をとらえて、新交通西風新都線の事業化時期を判断することにしています。

(2)　整備までに長期間要する東西線・南北線（第2・3期）については、既存ストック活用による代替策を−
東西線・南北線については、平成11年の計画策定以降、本市の財政状況の悪化や、まもなく人口減少局面を迎えるなど経済社会情勢が急速に変化したため、計画どおりの時期に完成することは極めて困難な状況となっています。
このため、東西線・南北線を代替する方策として、路面電車のLRT化、JR・アストラムラインの白島新駅設置、急行バスの充実等、既存公共交通ストックの活用を推進していきます。