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【静岡】

取り調べ可視化を 静岡・清水区で富山の冤罪被害者訴える

2009年6月29日

誤認逮捕された当時を振り返り、取り調べの可視化を訴える柳原さん(右)=静岡市清水区の清水テルサで

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 富山県警に2002年に強姦(ごうかん)容疑などで誤認逮捕され、約2年の服役後に真犯人が判明して無罪となった柳原浩さん(42)=富山市=を招いた集会が28日、静岡市清水区の清水テルサであった。柳原さんは「冤罪(えんざい)事件を防ぐため、録音と録画を認める取り調べの可視化が必要」と訴えた。

 柳原さんは、任意の取り調べに対して当初、「知らない」と否認したが、「分からないのか、ばか者」などと警察官から怒鳴られるなどして“自白”。「警察官から『はい』と『うん』以外言うなと命令され、何も主張できなかった」と振り返った。「発言を覆さない」との内容の文書も書かされたという。

 また被害者宅の見取り図を書く際には、既に鉛筆で書かれた下書をボールペンでなぞらされたと言う。「取り調べが可視化されていれば、このようなことは起きないはず」と述べた。

 集会は、静岡市清水区で1966年に一家4人が殺害された事件で、死刑が確定した袴田巌死刑囚(73)=第2次再審請求=を支援する「袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会」が主催し、約100人が出席した。 (諏訪慧)

 

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