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【社会】

ビールでホッ、脳活性化の仕組み解明 名市大グループ

2009年6月27日 10時49分

 ビールを飲んだ時になぜ「ホッ」とした気分になるのか。そのメカニズムを名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授、原田直明准教授のグループが明らかにした。

 グループは、細胞増殖や神経機能を活性化させる働きがあり、脳で増加すると不安をやわらげたり気分を静める効果があるタンパク質「IGF−1」に着目した。

 マウスに1日1回0・2ミリリットルのビールを1カ月間飲ませた結果、IGF−1が脳を含む全身で2倍に増加。一方で、胃や腸の知覚神経を調べると、神経が刺激され、神経伝達物質が放出されていたことが分かった。

 アルコールに加えて、ビールに含まれるホップの香り成分や炭酸も知覚神経を刺激することから、これらの成分による胃や腸での刺激が脳の内部にある海馬(かいば)や、リラックスさせる副交感神経を刺激し、脳を含む全身のIGF−1が増加したと考えられるという。

 岡嶋教授は「ビールを毎日飲むことで、ストレス解消につながる。その心地よさが『とりあえずビール』となる理由でしょう。とはいえ飲みすぎは良くない」と話している。

(中日新聞)

 

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