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「献金してない」証言次々 民主・鳩山氏の献金記載問題

2009年6月25日15時3分

 民主党の鳩山由紀夫代表の政治資金管理団体「友愛政経懇話会」へ個人献金したとして収支報告書に記載されている複数の人が、「献金した事実はない」と話していることが朝日新聞の調べで分かった。鳩山氏への個人献金については、既に亡くなった人が献金者として記載された事例が明らかになっており、会計処理の不透明さが一層強まった形だ。

 東京都内に住む元小学校教諭は、07年12月に12万円を献金したとして政治資金収支報告書に記載されている。ところが元教諭は、過去に一度も献金したことはないという。元教諭は取材に「鳩山氏はかつての教え子。その縁でたまに会合などで会うことはある」としたうえで、「しかし献金など事実無根。こちらが寄付してもらいたいくらい。どうしてそんなウソが載っているのか。本当に心配だ」と困惑した様子で語った。

 千葉県内に住む会社役員の男性は、03〜07年の5年間で計23万円の記載があった。この男性もやはり献金の事実はないという。

 男性は20年近く前に、鳩山氏の選挙区である北海道室蘭市で勤務していたことがあるが、その期間でさえ鳩山氏との付き合いは全くなかったという。男性の家族は「うちは応援する政党も違うのに献金するわけがない。鳩山さんは10年ほど前に選挙応援で来たのを遠くで見かけた程度。違う献金を処理するため名前が使われたのではないか」と憤った。

 鳩山事務所は取材に「担当者が不在のため対応できない」としている。民主党は、企業団体献金を禁止し個人献金を促す方針を打ち出している。24日の衆院決算行政監視委員会でも民主党議員が取り上げたが、麻生首相は強い口調で「報道によれば、鳩山代表は故人から献金を受けた事例があるという。個人献金がすべて善ということにならないのではないか」と語った。

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